離婚時のペットの親権?!

離婚する際に、それまで家族の一員として一緒に生活していたペットはどうなるのでしょうか。

夫婦間の子どもの場合は、子どもが未成年者であれば、どちらか一方が親権者となり養育監護し、もう一方は、養育費を支払うとともに、面会交流が認められることとなります。

これに対して、ペットは、どれだけ愛情をもって家族の一員として一緒に生活していたからといって、法律上は、家族ではなく、「モノ」として考えられるということです。
このように書くと、ペットが「モノ」とは信じられないと思われるかもしれませんが、あくまでも法律上はそのように取り扱われます。

そのため、ペットをどちらが引き取るかで話し合いがつかない場合は、自動車や不動産などと同様に、財産分与の対象となります。
ただ、婚姻する前からどちらが飼っていたペットの場合は、その者の「特有財産」として所有が認められます。

そして、ペットの財産分与の場合は、売却してそのお金を折半することは通常考えられないため、どちら一方が引き取るということになると思います。
その場合に、双方の話し合いで合意ができれば、いいのですが、合意ができない場合は、他の財産分与と同様に、調停で話し合われることとなります。

調停においては、
➀配偶者よりも自分になついている
➁これまで自分の方がペットの世話をしてきた
➂離婚の環境がペットの飼育にふさわしい(ペット可能のマンションを契約したなど)
➃ペットを養育するだけの収入がある
などを考慮して話し合われることとなります。
話し合いがつかない場合は、最終的には審判により裁判所の判断により決まることとなります。

なお、いずれかが引き取った場合に、もう一方に対して、ペットの飼育費用を請求することは、法的には難しいと思います。
また、ペットと離れることとなった方が、ペットとの面会交流を求めることも法的には難しいと思います。
そのため、ペットの飼育費用や面会交流は、双方の話し合いにより調停において合意するしかありません。

このようなことを考えると、双方で話し合いにより、少なくとも調停において、ペットとの面会なども含めて合意することが望ましいといえるでしょう。

離婚など法的トラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

この記事を書いた人:津田和之弁護士

photo神戸山手法律事務所で弁護士に従事する傍ら、関西学院大学 大学院司法研究科教授も務める。また、役職として、加古川市コンプライアンス法務アドバイザー (2013年4月~)、西宮市法務アドバイザー (2015年4月~)、兵庫県児童虐待対応専門アドバイザー (2012年6月~)、加古川市審理員 (2016年4月~)、稲美町審理員(2018年5月~)、三田市オンブズパーソン (2020年4月~)