高等学校等就学支援金と養育費・婚姻費用との関係

現在、子どもが高校に通っている場合に、所得に応じて、高等学校等就学支援金が支給され、事実上、学費が減額されています。

他方で、養育費や婚姻費用の算定表では、公立学校の平均的な学費が考慮して、養育費や婚姻費用が算出されています。

そうした場合に、高等学校等就学支援金を受領している場合に、養育費や婚姻費用の額は、その分減額されるのかが問題となります。

確かに、実質的に、学費の負担が減る以上、養育費や婚姻費用が減額されても仕方がないような気もします。

これについては、家庭裁判所の取り扱いでは、子どもが高等学校等就学支援金を受領している場合であっても、高等学校就学等支援金の趣旨は、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することであるから、その支給を受けていることで算定表によって算出された養育費や婚姻費用の額を修正すべきではないとされています。

つまり、高等学校等就学支援金を受領している場合であっても、算定表で算出された養育費や婚姻費用の額には影響はないということです。

婚姻費用や離婚に伴う養育費など夫婦間や子どもを巡るトラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

 

 

 

 

 

大師道から再度公園の山歩き

先日、地下鉄の県庁前から、大師道を通って大龍寺を経て、再度公園まで行き、戻りは市ヶ原を通って地下鉄の新神戸駅まで、山歩きをしました。

時間は、約3時間程度で、標高差は全体で300m程度だと思います。

コース的には、道は非常に整備されており、家族連れでも十分に歩けると思います。

再度公園は、池があり、風光明媚な場所で、以前は、貸しボートもあり、今も、市民の憩いの場所として、多くの方が訪れていますね。

途中には、大龍寺や布引の滝などの名所や神戸市内の風景が楽しめる場所もあります。

このコースは、年に何回か歩きますが、手軽で、お勧めのコースです。

特に、紅葉の季節はいいと思います。

ただ、今回は少し暑かったですね。

これから季節も良くなりますので、皆さんもいかがでしょうか。

淡路島の諭鶴羽山登山

先日、淡路島の諭鶴羽山に登りました。

諭鶴羽山は淡路島の最高峰の山で、淡路島の南東の端にある山です。

標高は697.9mで、登山道も整備されており、非常に登りやすい山です。

  

ただ、登山口までのアクセスがないため、自家用車で行かない場合は、バス停から登山口まで片道4kmを歩かなければなりません。

今回、バスで行ったのですが、山道よりも、往復8kmの炎天下の歩きの方が辛かったです。

諭鶴羽山は、私が県庁に入庁した当時に、淡路島で新任職員の合宿研修があり、その時に登った以来、30年ぶりに登りました。

山自体は、非常に緩やかな傾斜で、登山道も整備されています。

また、山頂からの景色もよく、山頂には神社もあります。

お勧めの山ですので、季節の良い時に皆さんも登られてはいかがでしょうか。

 

労災認定における労働時間③

労災では、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等」または「精神障害等」の労災認定時に,残業時間など労働時間の把握が重要となります。

労災認定における労働時間とはどのような計算方法で行われるのでしょうか。

労災認定は、過去1月間、2月間、・・・6月間の1月平均時間外労働時間数がおおむね100時間ないし80時間を超えているかどうかが判定基準となります。

まず、過去1月間、2月間、・・・6月間の起算点は、その病気の発症日となります。
歴月でも1賃金支払期の初日でもなく、恣意的に決定することはできません。

発症日は、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」によれば、以下のとおりです。

「臨床所見、症状の経過等から症状が出現した日を特定し、その日をもって発症日とすること。」

「なお、前駆症状(脳・心臓疾患発症の警告の症状をいう。)が認められる場合であって、当該前駆症状と発症した脳・心臓疾患との関連性が医学的に明らかとされたときは、当該前駆症状が確認された日をもって発症日とすること。」

次に、具体的計算手順は、以下のとおりです。

① 発症日を特定する。

② 発症日を起算点とし、過去1週間毎の総労働時間を集計

③ ②-40時間をし、その週の時間外労働時間数を算出

④ ②および③により、過去4週間の時間外労働時間数を算出

⑤ 過去31日目から5日間の間の休日数に応じて、残り2日間の時間外労働時間数を算出

⑥ ④+⑤により、過去1ヶ月間の時間外労働時間数を算出

⑦ ⑥がおおむね100時間を超えているかどうか?を判定

⑧ 発症前2ヶ月、3ヶ月・・・6か月間の時間外労働時間数より1月当たりの平均時間外労働時間数を算出

⑨ ⑧がおおむね80時間を超えているかどうか?を判定

このような労災認定時の労働時間の把握には、専門家の知識などが必要となります。

労災など労働トラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

労災認定における労働時間②

労災では、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等」または「精神障害等」の労災認定時に,残業時間など労働時間の把握が重要となります。

労災認定における労働時間とはどのような計算方法で行われるのでしょうか。

労災認定は、過去1月間、2月間、・・・6月間の1月平均時間外労働時間数がおおむね100時間ないし80時間を超えているかどうかが判定基準となります。

労災認定での「1月」は歴月によらず30日とし、1月間=30日間=4週間+2日間として考えていきます。

端数となる2日間の労働時間は、次のように算定します。

①過去31日目から5日間の間に休日が2日以上ある場合

2日間の労働時間の合計から16時間を控除した時間を時間外労働時間とします。

②過去31日目から5日間の間に休日が1日ある場合
2日間のうち1日を休日労働とみなし、2日間の労働時間の合計から8時間を控除した時間を時間外労働時間とします。

③過去31日目から5日間の間に休日がまったくない場合
2日間を休日労働とみなし、2日間の労働時間の合計を時間外労働時間とします。

労災など労働トラブルでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

労災認定における労働時間①

労災では、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等」または「精神障害等」の労災認定時に,残業時間など労働時間の把握が重要となります。

 

労災認定における労働時間とはどのような計算方法で行われるのでしょうか。

 

まず、労災認定の労働時間という概念は、労働基準法上のそれと異なることに注意が必要です。

 

長時間労働に係る労災認定では、労働基準法上では労働時間とならない時間も、発病の原因である「疲労の蓄積」や「強い心理的負荷」と相当因果関係にあれば労働時間と判定される場合があります。

たとえば、使用者の指揮命令下にないと考えられる出張中の移動時間や接待時間等が考えられます。

 

また、労災認定の時間外労働は、労働基準法のそれと算定方法が異なります。

労災認定時の時間外労働とは、「1週間当たり40時間を超える労働のこと」をいいます。

すなわち、1日の法定労働時間を超える労働も休日労働も単なる労働時間と扱われ、それだけをもって、直ちに時間外労働にはなりません。

 

あくまで、1週間の総労働時間が40時間を超えているかどうか?で「時間外かどうか?」を判断します。

したがって、祝日がある週の場合に、時間外労働を8時間していたとしても、祝日を休んだ場合には、時間外労働時間はゼロとなります。

 

労災など労働トラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

個人再生における退職金の取り扱いについて

個人再生をしても解雇事由には該当しませんし退職する必要もありません。

ただ勤務している会社等から支給される退職金が破産者の財産とみなされます。

退職金は将来の債権である場合が多いです。

破産者が確実に手にできるかどうか分かりませんし,また退職金債権が差し押さえられた場合でも債権者に配当しなければならないのは4分の1のみです。

個人再生認可決定時に既に破産者が退職していたり,退職が間近でしかも退職金の支払いをまだ受けていなければ退職金の4分の1が財産とみなされます。

しかし,退職がまだ先である場合には退職金が確実に受領できるか不明ということもあり,個人再生認可決定時に自己都合退職した場合に支給される退職金予定額の8分の1を財産とみなす裁判所が多いようです。

なお,確定給付企業年金(確定給付企業年金法34条)や確定拠出年金(確定拠出年金法32条),厚生年金基金(厚生年金保険法41条,136条)は全額差押禁止債権ですので財産とは見做されません。

中小企業退職金共済も同様に差押禁止財産ですので,財産とは見做されません。

ただ,この場合も,加入の事実,場合によっては現在の積立額などを証明する資料の提出が必要となります。

そして,既に退職していたり退職が間近だったりして4分の1が財産とみなされた場合には再生計画における支払総額は多くなりますが,個人再生認可決定後に受領した退職金から4分の1を債権者に支払うことができる場合が多いでしょう。

問題はまだ退職が先で8分の1が財産とみなされた場合です。

金額にもよりますが再生計画における支払総額は多くなるのに毎月の給与は限られているのですから再生計画が認可される可能性に影響が出てくるでしょう。

退職金の支払いを既に受けている場合には現金預金となりますので,退職金を受領していない場合と比較すれば多くの金額を債権者への支払いに宛てることになります。

従って,個人再生するのであれば退職前にしておかないと退職金もほとんど手元に残らないことになります。

退職金が出れば,借金を全額返済できるという思いで無理をして支払いを続けておられる方もいるでしょうが,退職金は自分だけのものではなく,永い間自分を支えてくれた家族の今後の生活のためのものでもあるのですから,退職前に個人再生の手続をすることも考えていいと思います。

個人再生を考えられている方は,どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

相続法改正に伴う遺言執行者の権限について~「相続させる」~

特定の財産を特定の相続人に確実に承継させたい場合、遺言書の中で、例えば「Aの不動産を長男に相続させる」などと記載することはごく一般的です。

 

このような“特定の財産を特定の相続人に相続させる旨”の遺言のことを、2019年7月1日に施行された相続法改正から「特定財産承継遺言」と呼ぶことになりました(民法第1014条)。
そして、不動産の特定財産承継遺言がある場合の遺言執行者の権限内容は、相続法改正の前後で大きく変わっています。

 

改正前相続法では「相続させる」という遺言がある場合、相続開始と同時に当然に指定された相続人へ不動産の権利が移転すると考えられていました。
そのため、「相続させる」遺言がある場合には遺言執行者に遺言執行をする余地がないことになり、遺言執行者には相続登記をする権限が認められていませんでした。

 

つまり、相続登記を申請できるのは、あくまで取得を指定された相続人だけであり、遺言執行者が登記の申請人となっても、登記申請人の資格がないとして却下されていました。

 

また、改正前相続法では、「相続させる」遺言によって不動産を相続した相続人は、相続登記をしないままでも第三者に対し所有権を主張することができました。

ところが、改正相続法が適用されるケース(2019年7月1日以後に発生した相続)では、遺言執行者の権利と義務が拡大されました。

 

まず、改正相続法では、特定財産承継遺言があった場合にも、遺言執行者が「対抗要件を具備するために必要な行為をできる」と定められました(改正後民法1014条2項)。
つまり、遺言執行者が相続登記を申請できることが明文化されたのです。

 

従来は「相続させる」という遺言がある場合でも、遺言執行者が相続登記を申請できなかったため、相続人が相続登記をしない限り放置されてしまうケースが多々ありましたが、今後は、遺言執行者がある場合には、相続人が相続登記を行わない場合でも遺言執行者が相続登記を行いますので、相続登記が放置されることはなくなります。

 

また改正相続法の施行後は、相続人であっても、法定相続分を超える権利取得については、対抗要件を備えないと第三者に対抗できなくなりました。
そこで、特定財産承継遺言により不動産を相続した相続人は、遅滞なく相続登記をする必要があるといえます。

 

ただし、上記の遺言執行者の権限は,改正相続法の施行前に行われた遺言には適用されませんので、注意が必要です。

 

相続や遺言のトラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

新型コロナウィルス感染症と労災について

新型コロナウイルス感染症の患者が増大し、政府から7都府県を対象に緊急事態宣言が発令されています。

 

こうした中で、労働者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合に、労災保険給付の対象となるのでしょうか。

今日はこの問題について考えてみたいと思います。

 

結論的には、業務又は通勤に起因して発症したものであると認められる場合には、労災保険給付の対象となります。

 

新型コロナウイルス感染症の場合,通勤や仕事中における感染機会や感染経路が明確に特定され,感染から発症までの潜伏期間や症状などに医学的な矛盾がなく,仕事以外の感染源や感染機会が認められない場合に,業務起因性が認められて,労災と認定されます。

 

そして、新型コロナウイルスの感染が労災と認定されれば、治療費を労災保険から全額支給してもらい,仕事を休んでいる期間の給料の8割を補償してもらうことができます。

 

ただ、この場合に、業務に起因して発症とということは、被災労働者側が立証する必要があり、これが大きなハードルとなると思います。

 

例えば、病院で働いている医師や看護師の場合であれば,病院以外で新型コロナウイルスに感染する機会がなかったなら,業務起因性は肯定されやすいと考えられます。

 

また,接客などの対人業務において,新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触した場合、同じ職場で、新型コロナウイルスの感染者が出ている場合なども、それ以外に、感染者との接触や感染機会が認められないときには,業務起因性が認められると考えます。

 

ただ、上記のとおり、被災労働者において、感染経路を特定する必要があり、これを証明するのはなかなか難しいと思います。

 

そのため、新型コロナウイルスに発症に、労災申請をする場合には、感染者とどこでどのように接触したか、発症前の自らの行動などをしっかりとメモや記録に残しておくことが必要になると思います。

 

それから、労災の場合のもう一つの問題は、国から労災と認定されるためには、その手続きに、恐らく半年以上かかるということだと思います。

 

なお、新型コロナウイルスに発症に仕事を休んだ場合、労災が難しい場合でも、健康保険から傷病手当金の支給(給与の6割程度)は受けることはできると思います。

 

業務上の疾病など労災でお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

タクシー運転手の残業代について

タクシー運転手の残業代を巡る裁判について、先日、最高裁で判決がありました。

 

この事件では、タクシー会社から、運転手に対し、基本給や残業代のほか、売上高に応じた歩合給が支払われていました。

しかし、歩合給を計算するとき、残業代相当額などが差し引かれ、「実質残業代ゼロ」の状態になっていました。

 

つまり、この会社では、残業代が増えると、それに合わせて歩合給が減って結局、同じ額の給与となる仕組みの規則を導入していました。

こうした中で、運転手らは、こうした規則は労働基準法に違反するとして、残業代の支払いを求めたのが、今回の訴訟です。

 

高裁判決では、法令違反などがない限り、賃金をどのように定めるかは自由としたうえで、名目上は法定の金額を下回らない残業代が出ていることなどから、制度を合法としていました。

 

これに対して、今回最高裁は、「労働基準法で時間外労働に割増賃金の支払いが義務づけられているのは、会社側に労働時間の規定を守らせる趣旨があると考えられる。タクシー会社の仕組みは労働基準法の趣旨に沿うとは言い難い」と指摘しました。

 

そのうえで、運転手らの敗訴とした高裁判決を取り消し、東京高裁で未払い賃金の額を審理するよう命じました。

 

労基法37条では、残業代計算のベースとなる「通常の労働時間の賃金」と「割増賃金(残業代)」を判別できることが求められています。

今回のようなタクシー会社の制度では、残業代の中に歩合給(通常の労働時間の賃金)が相当程度含まれていることになるため、判別ができないとして、残業代が払われたことにはならないと判断したものと思われます。

 

タクシー会社では、これまで同様の制度が、業界内で取り入れられていたようですので、この最高裁の判決を受けて制度の見直しを迫られることになると思います。

 

残業代や労災などの労働トラブルでお悩みの場合は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

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