住民訴訟について①

住民訴訟とは、地方公共団体の住民が、地方公共団体の長などの執行機関又は職員による違法な公金支出などの財務会計上の行為又は怠る事実の是正を求める訴訟であり、住民参政の一環として、地方自治法において、特別に認められた訴訟です。

 

住民訴訟の目的としては、(1)住民の直接参政の手段、(2)地方公共の利益の擁護、(3)違法な地方財務の管理・運営に対する司法統制の手段という3つがあげられます。

 

住民訴訟は、アメリカの納税者訴訟(Tax payer’s suit)にならって、昭和23年の地方自治法改正により導入されましたが、かなり日本的変容を遂げており、昭和38年に現在の形になりました。
また、制定後、昭和63年頃まではほとんど使われなかった(年平均50件ほど)が、平成に入って活用されるようになってきました(年平均100件〜数百件)。
これは、情報公開制度の充実や市民オンブズマンなどが不正な公金支出の是正のために活用することによるもので、今後まだまだ増えてゆく可能性があると思われます。

 

住民訴訟の特徴の一つとしては、住民であるというだけで、自己の法律上の利益にかかわらない資格で地方公共団体の機関による違法な財務会計行為の是正、損害の回復を求めることができることが挙げられます。
また、住民訴訟には、違法な財務会計上の行為などに関わった当該職員に対する損害賠償請求(4号訴訟)など公務員の個人責任を追及することができるという特徴もあります。

 

住民訴訟に対して、的確に対応するためには、地方自治法その他自治体法務などの専門的知識や経験が求められます。
当事務所では、行政事件や住民訴訟に精通した弁護士が対応しますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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