交通事故に関する保険会社との交渉の注意点

交通事故の損害賠償では、保険会社が提示する金額と、裁判所が認める賠償額との間に、大きな差がある場合が少なくありません。

示談交渉の時に保険会社が採るスタンスは、被害者のことよりも自社の損失を抑えることを優先し、できるだけ少ない規模の賠償内容を提示してくるという形で現れてくるものです。

これに対抗するにはやはり被害者の立場で主張や証明を行う弁護士が介入することです(交通事故の被害者が弁護士に依頼する意義については交通事故で損をしないために弁護士の活用を推奨している基礎解説ページがありますのでそちらをご覧になってください)。

上記でリンクしたページでも書いていますが、保険会社のいいなりになって、不当に低額の賠償金での示談をする必要はありません。あなたは被害者として事故によって被った損害について正当な賠償を受ける権利を有しているのです。

このページでは保険会社の実情と、被害者が弁護士を立てて法廷で争った場合の争点になることの多いポイントについてみていきましょう。

保険会社の支払い基準に根拠はあるか

そもそも、保険会社は、裁判所では通らないと分かっていながら、「自賠責基準」「任意保険基準」なる基準を作って、支払いを渋っているのですね。

ただ、一般人が交渉しても保険会社はこの基準の数字を変えようとはしません。

このような場合、弁護士が受任して、交渉するか、裁判をやっただけで、賠償を受けられる金額が大幅に上がったりします。

そのため、裁判で争点になることの多くは、過失相殺、後遺障害等級などです。

主な裁判の争点:過失相殺と後遺障害等級

過失相殺というのは、加害者に落ち度(過失)があるのだが、被害者の方にも一定の落ち度がある場合を言います。

たとえば、事故が起こってしまった原因として、加害者に8割、被害者に2割の落ち度があった場合、被害者は自分が被った損害のうち2割を減額した金額のみ請求できるということになるのです。

後遺障害の等級は、主に損害料率算定機構という組織が、被害者の診断書やレントゲン写真などを参考にして決定します。

そして、後遺障害8級に認定されたら、将来得られる収入の45パーセントが失われたとかいう具合で、将来の収入減に対する補償(逸失利益といいます)を受けます。

しかし、損害料率算定機構の認定が絶対のものではなく、実際に等級がもっと高いはずだ、低いはずだと争われたり、「後遺障害8級でも、実際の収入減はわずかである」という形で、損害額が争われたりします。

特に、むちうちで、自覚症状しかない場合は、等級認定が争われることが多くあります。

このような場合には、やはり、弁護士に依頼して保険会社と交渉する方が良いと思われます。


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この記事の執筆者:津田弁護士

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神戸山手法律事務所で弁護士に従事する傍ら、関西学院大学 大学院司法研究科教授も務める。また、役職として、加古川市コンプライアンス法務アドバイザー (2013年4月~)、西宮市法務アドバイザー (2015年4月~)、兵庫県児童虐待対応専門アドバイザー (2012年6月~)、加古川市審理員 (2016年4月~)、稲美町審理員(2018年5月~)、三田市オンブズパーソン (2020年4月~)

津田弁護士の来歴、兵庫県庁勤務時代は県庁内の唯一であった法曹資格者としての実績など、詳細なプロフィールは神戸山手法律事務所のTOPページに項目を設けています。そちらをご参照ください。