任意後見制度について
皆さんは、「任意後見」制度をご存じですか?
先日の新聞では、任意後見制度の利用が年間で1万件を超えたという報道がありました。
任意後見制度は本人が契約の締結に必要な判断能力を有している間に、将来自己の判断能力が不十分になったときの後見事務の内容と後見する人(任意後見人といいます)を、自ら事前の契約によって決めておく制度です。
そして、任意後見契約は、公証人役場で公正証書を作成します。
また、任意後見人は、弁護士などの専門家のほか、自分の信頼できる友人などでも構いません。
なお、任意後見制度での家庭裁判所の関与は、本人があらかじめ選任しておいた任意後見人を家庭裁判所が選任した任意後見監督人を通じて監督するにとどまります。
もう少し分かりやすく言いますと、今は元気でなんでも自分で決められるけど、将来は認知症になってしまうかも・・・という不安を感じている方が、将来を見越して事前に公証人役場で任意後見契約を結んでおき、認知症かなぁと思った時に家庭裁判所に申し立てをして任意後見監督人の選任をしてもらうといったものです。
任意後見監督人は本人が選んだ任意後見人がきちんと仕事をしているかチェックする役割をします。
任意後見制度の一番のメリットは、本人の判断能力が低下する前に契約を結ぶので、本人が自由に任意後見人を選ぶことができることだと思います。
人は誰しも年をとるとともに、判断能力が低下することは避けられません。
自分で判断できるうちに、任意後見制度の利用を考えてはどうでしょうか。
ホームロイヤー契約
ホームロイヤーとは、あなた個人の顧問弁護士のことです。人生で起きる様々な法的問題をかかりつけの医師のように相談できる弁護士というイメージです。上記のような任意後見制度の場合においても、将来の判断能力の低下に備え、任意後見契約を弁護士と締結した場合、同契約の発効までに時間がかかります。それまでに、ホームロイヤー契約(神戸山手法律事務所もホームロイヤー契約にも対応しています。詳細は「ホームロイヤー契約について」のページをご覧ください)を締結して、弁護士に日常的な相談をしておくと、あなたの意思・希望・生活状況が弁護士によく伝わり、将来の任意後見人としての活動がやりやすくなります。
成年後見や任意後見などで、お悩みの方はどうぞお気軽に当事務所の弁護士までご相談ください。
この記事の執筆者:津田 和之 弁護士

神戸山手法律事務所で弁護士に従事する傍ら、関西学院大学 大学院司法研究科教授も務める。また、役職として、加古川市コンプライアンス法務アドバイザー (2013年4月~)、西宮市法務アドバイザー (2015年4月~)、兵庫県児童虐待対応専門アドバイザー (2012年6月~)、加古川市審理員 (2016年4月~)、稲美町審理員(2018年5月~)、三田市オンブズパーソン (2020年4月~)
津田弁護士の来歴、兵庫県庁勤務時代は県庁内の唯一であった法曹資格者としての実績など、詳細なプロフィールは神戸山手法律事務所のTOPページに項目を設けています。あわせてご参照ください。