公務員の懲戒免職(停職中にアルバイトをしたケースについて)
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先日の新聞で、ある町で、停職処分中の職員が旅行の写真をSNSに複数回投稿したとして信用失墜行為により懲戒免職にされたとの報道がありました。
この職員は、一昨年、勤務時間外に名古屋市内の接客業でアルバイトをしていたため、昨年11月から半年間、町側から停職処分を受けていました。
そして、停職期間中に、停職前に観光で訪れた東京などでの写真をSNSに投稿したところ、町民からの指摘で把握した町側は「停職中は投稿しないように」と注意されました。
しかし、今年3月に再び奈良での写真を投稿したため、地方公務員法(信用失墜行為の禁止)の違反に当たるとして、懲戒免職処分となりました。
町長は処分の理由として「反省の色が見えず、町全体の名誉を傷つけた」としているとのことです。
公務員の停職中の過ごし方とは?
この点、確かに停職処分を受けている時に、私的な旅行とはいえ、楽しんでいる写真をSNSに公開するというのは、正直、軽率と言われても仕方がない面があるとも思います。
しかし、停職処分を受けた場合、当然給料は支給されませんが、それ以上に、自宅で謹慎しておかないといけないとか、旅行に行ってはいけないという制約があるわけでありませし、旅行の写真をSNSに投稿してはいけないという制約があるとは思えません。
懲戒免職という処分は妥当か?
他方で、懲戒免職というのは、職を奪い、生計の糧を失うこと、退職金も支給されないことが多いこと、懲戒免職された場合に他の仕事に就くことも困難であることを考えると、重大な非違行為に限られ、慎重に判断されるべきであるといえます。
そう考えると、今回の処分は重きに失すると思います。
厳しい処分を求む住民の声が多いことは理解できても、処分権者は、非難を恐れて、それに流されることは避けるべきです。
そして、本人の受ける不利益や非違行為の重大性などを十分に考慮しない場合は、懲戒免職処分は違法となると思われます。
公務員の懲戒処分などで、相談されたい方は、当事務所までお気軽にご相談ください。遠方の方であっても相談は可能です。
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この記事の執筆者:津田 和之 弁護士

神戸山手法律事務所で弁護士に従事する傍ら、関西学院大学 大学院司法研究科教授も務める。また、役職として、加古川市コンプライアンス法務アドバイザー (2013年4月~)、西宮市法務アドバイザー (2015年4月~)、兵庫県児童虐待対応専門アドバイザー (2012年6月~)、加古川市審理員 (2016年4月~)、稲美町審理員(2018年5月~)、三田市オンブズパーソン (2020年4月~)
津田弁護士は兵庫県庁時代に庁内唯一の法曹資格者として、年間500件以上の法的紛争の予防や法律相談に携わった経験の持ち主です。津田弁護士の詳細なプロフィールは「弁護士紹介 津田和之」の項目をご覧ください。

