個人再生と住宅ローン

借金の返済で困られている方から、住宅ローンで購入した自宅を何とか残すことはできないかという相談を受けることがあります。

今回は、そのような場合の対処方法として、個人再生の「住宅資金特別条項」について紹介します。

 

住居(戸建、マンション)を住宅ローンで購入した場合、破産をすると、住宅ローンも債務のうちですから、免責(債務の免除)の対象となり、支払う必要はなくなりますが、住居は担保に入っているので、競売にかかり、手放さないといけません。

 

しかし、個人再生では、一定の条件を満たした場合、住宅ローンのみ債務カットせず、そのまま払い続けることができ、その結果住宅を手元に残すことができます。

 

このように、住宅ローンだけ債務カットせずに支払いを続けて住宅を手元に残す方法を、『住宅資金特別条項付個人再生』といいます。

破産の場合、必ず住宅は手放さなければいけないので、大きなメリットです。

 

従って、借金の返済に困ってはいるが、個人再生により一般の債権をカットしてもらえば、住宅ローンを払い続ける余力がある場合は、『住宅資金特別条項付個人再生』を検討すべきです。

 

ただ、この「住宅資金特別条項」を利用するためには、一定の要件を満たすことが必要であるとともに、住宅ローンは最終的には全額を返済する必要があります。

また、住宅資産価値のほうがローンよりも大きい場合、住宅ローンが残っていない場合は処分対象になるので注意が必要です。

 

そのため、『住宅資金特別条項付個人再生』を利用できるかどうかは、弁護士によく相談した方が良いでしょう。

 

借金や個人破産、民事再生などでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

新春の山歩き

日曜日に、板宿駅から東山~高取山を登って板宿駅まで戻ってくるコースを歩きました。

朝9時すぐに出て、約3時間のコースです。

高低差では、500m程度あると思います。

 

昨年末に膝を痛めて、年末年始は山歩きを控えめしていたので、久しぶりの山歩きでした。

この時期は、山歩きには寒いと思われる方も多いと思いますが、少し歩くと身体が暖かくなってきて、むしろ凜とした感じが気持ちがいいですね。

  

今年は、去年よりも山歩きを増やしていこうと思います。

ブログも再開します!

無理をせず、週に2回程度更新したいと考えています(できるかな・・・)。

 

控訴について

控訴とは、第一審の判決に対して不服がある場合に、上級の裁判所に対してその判決の確定を遮断して新たな判決を求める不服申立てをいいます。

 

控訴は第一審裁判所に対して控訴状を提出して行いますが、その期間は判決書の送達を受けた日から2週間とされています(民訴法285、286Ⅰ)。

 

なお、厳密には、期間計算は民法の規定に従いますので、初日は不算入とし末日が土日祝日にあたる場合にはその翌日が満了日となります(民訴法95ⅠⅢ、民法140、141)。

 

いずれにせよ、この2週間という短い期間に控訴理由を十分に記載した書面を作成するのは困難ですから、控訴理由については「追って控訴理由書を提出する。」とした控訴状をひとまず提出しておくことが通常です。

 

この場合、今度は控訴の提起後から50日以内に、控訴の理由を記載した書面(いわゆる控訴理由書)を控訴裁判所に提出しなければなりません(民訴規182)。

 

そして、この50日という期間の定めは訓示規定と解されていて、控訴理由書の提出が遅れたりあるいは提出しなかった場合でも控訴が不適法(却下されてしまう)というものではありません。

 

 

これは、上告状に上告の理由の記載がないときにおいて、上告後に裁判所から上告提起通知書の送達を受けた日から50日以内に理由書の提出をしなければならず、これをしない場合には上告が不適法なものとして却下されること(民訴法315ⅠⅡ、316Ⅰ②、民訴規194(上告受理申立の場合も同じ(民訴法318Ⅴ)))と全く異なる扱いです。

 

 

このような取り扱いの違いについて、東京地裁判決は、「民訴法は、控訴審について、第1審で収集した訴訟資料に加えて、控訴審で提出されたものも含めて事件(請求)の当否についての判断を行う続審制を採用しており(同法298Ⅰ、296Ⅱ)、民訴規182条の規定は、その中にあって控訴審における争点の早期明確化を趣旨とする規定である。

 

 

したがって、控訴理由書の不提出は、その違反自体を理由として上告を却下しなければならないとする規定(民訴法316条Ⅰ)のある上告理由書の場合と異なって、控訴それ自体の効力とは無関係である。」としています。

 

ただ、訓示規定とはいえ、全く無視していいというものではないでしょう。

破産に伴う身分上の不利益について

破産について相談を受ける場合に、破産すると何か不利益や権利の制限を受けますかという質問を良く受けます。

今回はこの問題について考えてみたいと思います。

 

1 まず、破産宣告を受け、破産管財人が選任された場合には、破産者は、説明義務を負担し、居住制限、通信の秘密制限を受けますが、それらは管財業務に協力させるためのもので、ペナルティではありません。

 

また、破産法は、破産宣告によっては、破産者に懲罰的効果を及ぼさないという考え方で作られており、例えば、破産宣告により選挙権を失うようなことはありません。

 

ただ、各種の法令により、それぞれの個別の政策的な目的から、破産者に関する資格制限を設けられている場合があります。

 

2 破産者は、成年後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、遺言執行者になることができません。

 

これらの職は、他人の財産の管理に関わる職務を遂行する機関である以上、経済的破綻者に対して委ねることは不適当と考えられるためです。

 

同じ理由で、破産者は、各種法人の理事、合名会社、合資会社の無限責任社員、株式会社、有限会社の取締役、監査役になることができません。

破産宣告時にそれらの地位にある場合には、退任しなければなりません。

 

3 破産者に対して、公法上制限されている資格としては、弁護士、弁理士、公認会計士、公証人等があります。

これらは、他人の財産の管理に深く関わる職務についての資格ですから、やはり経済的に破綻した者に認めることは不適当であると考えられるためです。

 

これに対して、医師、歯科医師、看護婦など公法上格別の制限規定が設けられていない資格は、仮に破産宣告を受けたとしても、失われることがありません。

 

もっとも、保険会社の外務員等欠格事由が特別に定められている場合もありますから、資格制限が心配な方は、事前に自己の職務に関する業法のチェックを弁護士に依頼しておくべきでしょう。

 

 

4 破産宣告に伴う私法上、公法上の資格制限は、復権によって消滅します。 復権事由は、免責決定の確定、破産宣告後10年の経過、又は、復権の裁判等です。

 

借金問題や債務整理、自己破産などでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

山崎豊子「二つの祖国(一)~(四)」

先日、作家の山崎豊子の「二つの祖国(一)~(四)」を読みました。

 

この作家は、皆さんよくご存じの作家で、代表作としては、大学病院の権力闘争を描いた「白い巨塔」、日航の墜落事故などを描いた「沈まぬ太陽」、その他にも「華麗なる一族」、「不毛地帯」などが挙げられます。

また、いずれも映画やドラマ化もされています。

 

この作家の作品は、フィクションでありながら、ノンフィクションと思わせるような骨太さと緻密があるのが特徴ですね。

恐らく相当の取材に基づいて書かれているのでしょうね。

 

この作品は、第二次世界大戦前後のアメリカの日系人の立場や心情を描きながら、戦争や原爆などを問いかける小説です。

 

非常に考えさせられる点も多く、読みごたえのある素晴らしい小説だと思います。

全4巻という大作で、通勤の電車の中などで読むには適していないかもしれませんが、じっくり時間をかけて読むにはいい本だと思います。

 

皆さんにお勧めしますので、興味のある方は読まれてはいかがでしょうか。

芦屋の六麓荘!?

先日、仕事で芦屋市の六麓荘町に行きました。

別の弁護士と共同で受任している交通事故の現場を見に行ったのですが・・・。

   

豪邸、お屋敷というのは、こういう家をいうのかなと思うような家ばかりで、圧倒されました。

昔、東京のセント・ルイスという漫才師が『田園調布に家が建つ』と言っていたのを思い出しました。

 

『六麓荘』家が建つ・・・無理ですね。

トイレに行こうと思ってコンビニを探したのですが、全くないですね。

 

 

 

 

 

お盆休み

当事務所は、8月11日~8月15日までの間は、お盆休みです。

 

ただ、お盆など休みでないと打合せなどができない依頼者がいらっしゃいますので、弁護士はほぼ毎日事務所で業務を行っています・・・。

 

六甲登山

先日の日曜日に、住吉台~五助ダム~西おたふく山~六甲山頂~有馬温泉まで歩きました。

住吉台を9時45分ぐらいに出発し、有馬温泉には12時45分頃だったので、約3時間の行程でした。

 

五助ダム~西おたふく山へのコースは、7~8年ほど前に一度登ったことがあるという程度で、ほとんど初めてに近いコースでした。

途中、笹で道が全く見えないコースが4~5百mほど続きました。

とても登山道には見えないですね。

 

六甲山頂では、最近、お気に入りの淡路屋の「六甲縦走弁当」を食べました。

   

 

有馬温泉でゆっくりと温泉に入ったあと、ビールを飲んで帰りました。

天気も良く運動して気持ち良かったですね。

 

交通事故における家事従事者の損害賠償

交通事故における家事従事者の損害賠償について説明したいと思います。

 

1 家事従事者
家事従事者とは、男女の別、年齢を問うことなく、現に他人のために家事に従事する者をいいます。したがって、男性であっても構いません。
家事労働については、そもそも金銭的に評価することが可能か、という議論がかつてはありましたが、現在ではこれを否定する立場はみられません。

 

最高裁の判例も、家事労働を金銭的に評価することを認めています。すなわち、「家事労働に属する多くの労働は、労働社会において金銭的に評価されうるものであり、これを他人に依頼すれば当然相当の対価を支払わなければならないのであるから、妻は、自ら家事労働に従事することにより、財産上の利益を挙げているのである」としています。

 

2 家事従事者の基礎収入
ア 原則
家事従事者の休業損害については、これを肯定する考え方が確立されていますが、では、これをいくらと評価すれば良いのか、という問題を生じます。この点について、上記最高裁判例は、女子労働者の平均賃金に相当する財産上の収益をあげるものと判断しており、現在の実務もその考え方に沿って運用されています。

 

すなわち、女子労働者の平均賃金(産業計・企業規模計・学歴計の全年齢平均賃金または年齢別の平均賃金)を採用することになります。たとえ、その者が大学院卒業者であっても、高校卒業者であっても同じです。

 

イ 例外
家事従事者のうち、専業主婦については上記の平均賃金を当てはめて休業損害を算定することになります。

 

問題は兼業主婦の場合です。兼業主婦の場合は、家事労働をこなすほかに、自ら得た所得があります。したがって、自ら得た所得を加算することができるのか、という問題があります。しかし、この点は否定されています。すなわち、賃金センサスの金額と自らの所得を比較して、いずれか多い方の金額を用いるということになります。

 

したがって、ある兼業主婦が、会社から給与として年間800万円を受け取っている場合は、800万円を基準として休業損害を算定します(上記の女子労働者平均賃金が、800万円を超えることは目下のところあり得ないと考えます。)。
一方、その兼業主婦が、給与として年間100万円しか受けとっていないような場合は、より多額の賃金センサスの金額を用いて休業損害を算定することになります。

 

ウ 一人暮らしの場合

事故の被害者が一人暮らしの場合(一人暮らしの家事従事者)、実務は休業損害を否定します(東京地判平22・2・9交民43・1・123)。
理由は必ずしも明らかではありませんが、おそらく、家事従事者に休業損害が発生するためには、自分以外の第三者に対し家事労働力を提供していることが必要と考えられているためではないかと思われます。自分自身のために家事労働を行っている場合は収益を生まないので、休業損害を認めなくてもよいということです。

 

3 休業期間

休業日数(休業期間)については、他の場合と同様の考え方が当てはまります。主婦が、現実に家事労働に従事できなかった期間が、休業期間となります。その場合、受傷内容、受傷部位、治療経過、回復の度合い、被害者の年齢、家族構成などを総合的に考慮して休業割合を決定します。

 

交通事故の被害者など法的なトラブルでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

池井戸潤「シャイロックの子供たち」

作家の池井戸潤の「シャイロックの子供たち」を読みました。

この作家は、最近、半沢直樹シリーズやルーズベルト・ゲームなどのドラマ化でとても人気のある作家です。

 

特に銀行を舞台にした小説が多いのですが、この本も銀行を舞台にして銀行員や取引先などの人間関係などを描いた10話からの短編小説です。

 

どれも痛快なストーリーで読みやすくておもしろい小説だと思います。

1話ずつ読めますので、電車の中などで読みのにもいいと思います。

 

お薦めしますので、興味のある方はお読みください。