楽天スタジアム

先日、仙台の楽天スタジアムで、楽天対日本ハムの試合を観戦しました。

   

楽天スタジアムは、非常に客席の傾斜もあまりなく、観戦しやすい球場ですね。

ただ、屋根やネットがあまりないので、ファールボールが危険な感じがしました。

 

あと、球場内では、現金が全く使えなくて、困りましたね。

 

プロ野球の球場で行っていないのは、札幌と名古屋ドームの2つとなりました。

目指せ!全球場制覇です。

 

国家賠償法と公務員個人の賠償責任

公務員の違法な行為によって,損害を被ってしまった場合,どのような救済手段が考えられるのでしょう。

 

まず考えられるのは,国家賠償法に基づく請求です
国家賠償法1条1項は,「国または公共団体の公権力の行使に当たる公務員が,その職務を行うについて,故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは,国又は公共団体がこれを賠償する責に任ずる」と規定しています。
つまり,公務員の行為による損害の賠償を国又は公共団体に請求することができることになります。

 

次に考えられるのは,その公務員自身に対して直接に損害賠償を請求する手段です。
ケースによっては,公務員の違法行為の態様が悪質であったりすることによって,公務員自身に損害賠償をさせたいと思う被害者の方もいるかと思います。

 

この問題については,これを否定する古い最高裁判例(最判昭和30年4月19日)があります。
その判例では,国家賠償の請求については,「国または公共団体が賠償の責に任ずるのであって,公務員が行政機関としての地位において賠償の責任を負うものではなく,また公務員個人もその責任を負うものではない。」としており,違法行為を行った公務員個人の責任を否定しています。
つまり,公務員自身に対して直接に損害賠償請求をするのは不可能であることになります。

 

しかし,公務員個人への責任追及を間接的に実現する手段があります。
国家賠償法1条2項は,国又は公共団体は,公務を行った公務員に故意又は重大な過失が認められる場合には,その公務員に対して求償権を有することを規定しています。
これは,公務員の行為によって損害賠償を行った国又は公共団体が,その公務員に対して,損害の一部を負担させることができるという規定です。
そして,国又は公共団体が,その公務員に対して,不当に求償をしないような場合には,住民訴訟を提起し,国や公共団体に対して,その公務員に対して求償を請求するよう求めることができます。

 

実際に,公務員に対して求償をするように県に対して求め,これが認められたケースとして,福岡高裁平成29年10月2日判決があります。
このケースは,剣道部の顧問であった県立高校の教師が,剣道部の練習中に熱中症が疑われる症状が見られた部員に対して,適切な救護措置をとらなかったばかりか,その部員の顔面を平手打ちするなどの不適切な行動をとった結果,その部員の治療が遅れ,部員が死亡するに至ったという事件です。
この事件では,裁判所は,当該部員の遺族の県や市に対する損害賠償請求を認めたものの,先述の判例を引用し,顧問ら個人の賠償責任は否定しました。

 

そして,その後,遺族は,顧問に対して求償権を行使しなかった県に対して,これを行使することを求める住民訴訟を提起したところ,福岡高裁は,当該顧問に重大な過失が認められるとし,遺族らの請求を認めた原判決を支持しました。
つまり,公務員個人に対する責任追及を,間接的ではありますが,実現することができることになります。

 

とはいえ,自治体を相手とする訴訟には,行政法の専門的な知識が必要になります。
当事務所では,自治体での勤務経験を有し,行政法の専門的知見を持った弁護士によるアドバイスが可能です。自治体に関する訴訟をお考えの方は,お気軽に当事務所までご相談ください。

共有物の利用について

今回は共有物の利用について考えてみたいと思います。

 

共有とは,一つの物を複数人が共同で所有することをいいます。
共有物に対する自分の権利は,共有持分権といい,何分の何といった割合的な単位で表されます。
一つの物に対する所有権は一つであることが多いですが,相続などによって,相続財産である不動産等が複数の相続人によって相続された結果,共有という形態になることがあります。

 

 

では,このような共有物を,共有者はどのように利用することができるのでしょうか。
たとえば,共有物である土地の自分の共有持分が3分の1である場合,土地の3分の1しか利用することはできないのでしょうか。

 

この点については,共有者は,共有物の全部について,自分の持分に応じた利用をすることができるというのが民法の規定です(民法249条)。
つまり,たとえ自分の持分割合が100分の1であろうと,土地の全てを利用することができることになります。

 

この点に関連して,有名な判例(最判昭和41年5月19日民集20巻5号947頁)があります。
共有物である建物を単独で占有して使用していた少数持分権者(持分割合が半分を超えていない共有者)に対して,その他の過半数の割合を有する共有者が,建物の明渡しを請求した事案で,最高裁は「他のすべての相続人らがその共有持分を合計すると,その価格が共有物の価格の過半数を超えるからといって,共有物を現に占有する前記少数持分権者に対し,当然にその明渡しを請求することができるものではない。けだし,このような場合,右の少数持分権者は自己の持分によって,共有物を使用収益する権原を有し,これに基づいて共有物を占有する物と認められるからである。」と判示して,持分の過半数を保有する共有者からの明渡し請求を否定しました。

 

しかし,注意しなければならないのは,この判例は,少数持分権者が共有物を占有することについて,「他の共有者の協議を経ないで当然に共有物を単独で占有する権限を有するものでない」と述べている点です。

 

つまり,明渡しまでは請求できないが,少数持分権者が共有物を単独で占有すること自体は正当化されるわけではないということになります。
そうすると,共有物を単独で占有する共有者は,他の共有者の持分権に応じた利用を侵害したとして,損害賠償や不当利得の返還を求められる可能性があることになります。

 

共有物にまつわる権利関係は複雑になりがちです。
無用なトラブルが生じる前に,法律家のアドバイスを受けることがおすすめします。

労災保険と障害年金の関係について

労災事故により後遺障害が残った場合に、労災保険から障害年金を受けることができますが、その障害が厚生年金の障害年金の対象となる場合に、労災年金と厚生年金の両方を受け取ることはできるのでしょうか。

 

それについては、 厚生年金は全額受け取れますが、労災年金は調整されるため全額を受け取ることはできません。

 

例えば、障害厚生年金と障害補償年金(労災年金)を受け取る場合、労災年金の額は減額され支給されることになっています。

しかし、障害厚生年金はそのまま全額支給されることになります。

 

ただし、この減額に当たっては、調整された労災年金の額と厚生年金の額の合計が、調整前の労災年金の額より低くならないように考慮されています。

 

この調整は、両制度からの年金が未調整のまま支給されますと、受け取る年金額の合計が、被災前に支給されていた賃金よりも高額になってしまうからです。

また、保険料負担について、厚生年金保険は被保険者と事業主とが折半で、労災保険は事業主が全額負担していることから、事業主の二重負担の問題が生じてしまうためであると説明されています。

 

具体的な調整内容は、障害補償年金(労災年金)を受け取っている人が、障害厚生年金を受け取る場合、障害厚生年金を全額受け取ることができますが、労災年金は0.83の調整率がかけられ全額を受け取ることはできなくなります。

 

しかし、両方の全額を受け取れないだけであり、どちらか一方だけより、支給額は多くなりますから、労災年金と厚生年金の両方を請求する意味は十分にあります。

 

労災事故や労災保険、障害年金などでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

須磨アルプス

久しぶりに須磨アルプスを歩きました。

 

須磨アルプスは、須磨浦公園駅~鉢伏山~旗振山~高倉台~栂尾山~横尾山~東山~板宿駅までのコースです。

標高は、概ね300m程度の山を縦走する感じですが、アップダウンもあります。

 

また、馬の背は、花崗岩の風化した岩場で、なかなかの景色です。

 

今回は、朝の10時に須磨浦公園駅をスタートして、12時340分頃に板宿駅に到着しました。

 

鉢伏山から神戸の景色   旗振山の頂上(摂津と播磨の国境) 栂尾山の山頂

           

馬の背

  

 

少し暑かったですが、よい運動と気分転換になりました。

 

皆さんも、暑い季節ですが、山歩きはいかかでしょうか。

ビールがうまくなりますよ。

非上場会社の株式の売却について

非上場会社の少数株式は,上場企業の株式のように,これを売却して現金化することは、容易ではありません。

今回は、この問題について考えてみたいと思います。

 

まず、多くの場合、その会社の株式を買いたいという買主を見つけることが難しいのです。
上場株式であれば、証券取引所を通じて売却することで、不特定多数の人から買主を見つければよいのですが、非上場株式は証券取引所を通じた売却をすることができないため、自ら買主を探さなければなりません。
しかし、非上場会社の少数株主となることは、メリットが少ないため、これに対価を支払ってまで少数株式を買おうとする人はほとんどいないのが実情です。

 

そこで、発行会社に買い取って欲しいと申し入れる株主もいますが、現行法の下では、発行会社に、株主からの申し入れに応じる義務はありません。
したがって、株主の側から株式の買い取りを強制することはできません。

 

仮に、買主が見つかったとしても、多くの非上場会社では、株式の譲渡に会社の承認を必要とする旨を定款に定めています。
そのような会社の株式を譲渡しようとする場合は、会社に対し、譲渡について承認をするか否かの請求をした上で、会社の承認を得る必要があります。

 

もっとも、そのような請求をした株主は、会社が譲渡を承認しなかった場合には、会社又は会社が指定する買取人が当該株式を買い取るよう請求することもできます。
そのため、買主を見つけることができれば、株主は、譲渡承認請求及び買取請求の手続を踏むことにより、最終的には株式を売却することができることになります。

 

次に、非上場株式の株式は、いくらで売れるのかという譲渡価額も問題となります。
非上場株式は、非上場であるがゆえ、取引市場における相場というものがありません。
そこで、譲渡に際しては、適正な価額を設定するために株式の客観的価値を算定する必要がありますが、非上場株式の価値算定については様々の方法があるため、一義的に決まるものではありません。
また、譲渡価額が高すぎたり安すぎたりすると、税の負担を生じさせることもあるため、慎重に行う必要があります。

 

以上のように、非上場株式の株主にとっては、所有している株式を売却して現金化しようとしても、そもそも買主を見つけることが難しいという問題があり、また、株価の算定といった壁が立ちはだかることにもなります。

 

非上場会社の株式の売却を検討する場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

非上場会社の株式の売却などの法的トラブルでお悩みの方は、当事務所にご相談下さい。

 

同族会社の非上場株式の評価について

家族経営の同族会社の場合、相続や株式の買取をする場合に、株式の評価を巡って争いになることが多くあります。
ただ、同族会社の多くは非上場株式であり、上場している株式と違い、市場の取引価格というものが存在しません。
このような場合に、どうやって株式の評価をしたらいいのでしょうか。
今回は、非上場株式の評価ポイントと、評価する際の注意点などを説明したいと思います。

 

非上場株式とは、取引相場のない株式(上場株式および気配相場などがある株式以外の株式)のことを指して呼びます。
別名「未公開株」とも呼ばれ、非上場株式を相続や贈与などによって取得した株主は、以下の通り大きく2種類に区分されるのが特徴です。
・その株式を発行した会社に経営支配力を持つ同族株主等
・上記以外の株主

 

税法上は、この2種類の株主はそれぞれ、「原則的評価方式」か「特例的評価方式」である配当還元方式で非上場株式を評価します。詳しくは後述します。

 

日本の株式会社のうち、株式を公開(上場)している企業は全体の1%未満といわれています。ほとんどの株式会社の株式は、非上場のため取引相場が存在しません。そのため、客観的な評価を下しにくいといった特徴があります。

 

非上場株式を評価するに当たり、考えなければならないのが相続した場合の相続税がどのくらいになるのかということになります。
非上場株式の相続税における評価方式は、大きく分けて3つの方法があります。

 

類似業種比準方式
主に大企業の非上場株式に用いられる評価方式です。
その企業が営む業務に類似した企業(同業他社)の株価をもとにして、評価する会社の1株当たりの配当金額、利益金額、純資産価額(簿価)の3つで比準して評価する方法になります。

 

純資産価額方式
主に小企業の非上場株式を評価する際に用いられる方式です。
その会社の総資産や負債額を原則として相続税の評価にする方法で、具体的には評価された総資産の価額から、負債や評価差額に対する法人税額に相当する金額を引いた差額によって評価します。

 

配当還元方式
上記2種類は「原則的評価方式」となり、非上場株式を取得したのが同族株主等だった場合に限られます。
一方、この配当還元方式は、それ以外の株主が非上場株式を評価する際に使われます。非上場株式を発行した会社から受け取る株主配当金の金額に基づいて、1株当たりの評価額を計算する評価方式になります。

 

そして、非上場株式の評価が問題となるのは、多くは、中小ないし小企業ですので、純資産価額方式で評価されることが多くなると思います。

 

また、非上場株式の評価は、相続した場合だけでなく、株主から株式を買い取る場合にも必要となります。
その場合には、その評価を巡って、争いになることも多くあります。

 

未上場株式の評価など、中小企業を巡りトラブルでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

相続法の改正による自筆証書遺言の制限の緩和

平成30年に相続法が大きく改正されました。自筆証書遺言の制限の緩和もその一つになります。

 

自筆証書遺言とは,遺言の方法の一つであり,その形式さえ守れば,証人や公証人の協力なくして,自由に個人で作成することができるという点に特徴があります。

 

しかし,従来の自筆証書遺言には厳格なルールが定められていました。

 

その一つが,遺言書の全文を自署しなければならない(パソコンでの記入不可)というルールです。
遺言書の中で,自分の財産を相続人に分配することを記載する場合,その財産を特定するために,遺言書とともに財産目録を作成するのが一般的でした。

 

しかし,この自筆証書遺言のルールはその財産目録にも適用されるため,遺言書に記載する財産が多く,財産目録の分量が多くなってしまう時には,この制限が遺言者にとって多大な負担となっていました。

 

今回の改正では,遺言書にパソコンで作成した財産目録や通帳のコピーを添付することができるようになり(ただし,押印する必要あり),自署しなければならない部分が相当減ったことになります。

 

今回のこの制限の緩和により,自筆証書遺言は遺言書の選択肢として,より使いやすいものとなったといえるでしょう。この改正は平成31年1月13日に施行されているため,これから作成される遺言に適用されることになります。

 

しかし,遺言書は正確な文言で記載しなければ,後々の親族同士の紛争を生じさせかねません。
遺言書の作成の際には,法律家のアドバイスを参考にされることをおすすめします。

 

遺言や相続に関して、お悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

建物賃貸借における明渡義務と原状回復義務との関係について

建物の賃貸借契約が終了した場合,借主は,賃借物を返還する義務がある他,賃借物を原状に回復する義務が存在します(原状回復義務といいます)。
この2つの義務を巡って,トラブルが生じるケースが往々にしてあります。

 

例えば,マンションの一室を借りていた借主が,マンションの退去の時に,貸主に鍵を返したのに,貸主からは,部屋の原状回復が済んでいないから,部屋の原状回復が済むまで家賃を支払えと言われるケースが考えられます。このような貸主の言い分は通るのでしょうか。

 

この点については,2つの義務の関係に言及した裁判例(高松高裁判決平成23年1月24日)があります。

 

その裁判例では「本件賃貸借契約においては本件土地建設に設置した設備等を撤去の上明渡しをすることされているが、本来,原状回復義務は必ずしも明渡義務の内容となるものではな」いとした上で,「原状回復工事の内容に争いがある場合の当事者の合理的意思等の観点からすれば、新たな賃貸借の妨げとなり,あるいは被控訴人に過大な原状回復工事の負担をかけるような重大な原状回復義務の違背がある場合には、明渡し義務の不履行に当たるというべきであるが,そのような程度に至らない場合には直ちに明渡義務自体の不履行となるものではない。」と指摘しています。

 

この裁判例の指摘する一般論をどこまで演繹できるのかは,慎重に吟味しなければなりませんが,原状回復義務は必ずしも明渡義務の内容となるものではないと指摘している点は参考になります。

 

しかし,東京地裁判決平成29年11月28日判決は,①建物賃貸借について,契約終了時に借主が所有し,自己で附設した諸造作等を自費で撤去し、本件建物をスケルトンの状態に復して明渡すこと,②明渡が完全に終了しない場合は,完了するまで違約金の支払いをすることが合意されていた事案において,「本件賃貸借契約においては、原状回復を終えることが目的物の返還の内容とされ、原状回復を終えない限り本件建物の明渡しが未了とされることが合意されていたといえる。」と指摘し,借主が鍵を返還していたにもかかわらず,借主に,建物の原状回復工事が完了するまでの違約金の支払い義務があることを認めました。

 

つまり,賃借物の返還義務と原状回復義務の関係は具体的な事例を離れて決められるものではなく,個別の契約内容によって決められるのでしょう。

 

いずれにせよ,上記のケースのようなトラブルを避けるためにも,契約の当初から,賃借物をどのような状態で返せばよいのかを両者で十分に確認し,その内容を契約書の中で明確に定めるか,何らかの形で明確に残しておくことが重要です。

 

賃貸借のトラブルについてお困りの方は当事務所までお気軽にご相談ください。

取締役による会社との利益相反取引について

取締役による会社との利益相反取引とは、取締役が会社の利益を犠牲にして、自己または第三者の利益を図るような取引のことを言います。

 

つまり、取締役が利益を得ることで、会社が損害を被るような取引のことです。

そして、会社法は、取締役が利益相反取引を行う場合は、事前に会社に対して当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならないと定めています。

 

では、どのような行為が、利益相反取引に該当するのでしょうか。

会社法は、取締役が自己または第三者のために株式会社と取引をしようとする場合株式会社が取締役の債務を保証すること、その他取締役以外の者との間において株式会社とその取締役との利益が相反する取引をしようとする場合を規定しています。この(1)を直接取引による利益相反、(2)を間接取引による利益相反と言います。それぞれの場合について、例をあげてみましょう。

 

(1)直接取引による利益相反取引の例
取締役と会社間で行われる売買契約、会社から取締役へ行われる贈与、取締役からの利息がついた会社への金銭貸付、会社から取締役へ行われる債務免除、取締役が受取人となる会社からの約束手形の振り出し

 

(2)間接取引による利益相反取引の例
取締役と第三者間の債務を会社が保証する契約、取締役が第三者間とする債務を引き受ける契約

 

利益相反取引になるか、ならないかの判断のポイントは、取締役個人の利益にはなるが、会社には不利益にしかならない行為に該当するか否かにあります。

ですので、たとえば取締役が会社に対し、金銭を無利息・無担保で貸し付ける行為は、会社に不利益を与えるものではないので、利益相反取引にはあたりません。

同じように、会社に損害も不利益も与えない、取締役からの会社への無償贈与、債権の履行、相殺なども利益相反行為にはあたりません。

ただし、利益相反取引になるかどうかの判断がつかない場合は、その行為をする前に、会社の承認を得ておいた方がよいでしょう。

 

承認の方法については、取締役会設置会社と非設置会社では承認機関が異なります。

取締役会非設置会社の場合は、株主総会において当該取引の重要事項を報告して、承認を受けなければなりません。一方、取締役会設置会社の場合の承認機関は、取締役会となります。

 

なお、利益相反取引の承認は事後承認でも良いとされています。

 

次に処分に関してですが、利益相反取引によって会社が損害を被った場合、取締役は会社に対して損害賠償責任を負うことになります。

注意が必要なのは、会社の承認を得ていた利益相反取引であっても、会社がその取引によって損害を受けたのであれば、原則として取締役は会社に対し、損害賠償責任を負わなければならないということです。

 

また、当該取引を行った取締役だけでなく、会社が当該取引をすることを決定した取締役、当該取引に関する取締役会の承認決議に賛成した取締役も、任務を怠ったものと推定され、過失(不注意)がなかったことを証明しない限り、損害賠償責任を負います。

 

同族会社の場合には、利益相反取引を巡って争いになることが多くありますので、注意が必要です。

 

取締役による会社の利益相反取引など、会社に関する法的紛争などでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

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