遺言書を残した方が良いケース②

夫婦に「②子供がいない場合」が考えられます。
子供がいない場合には、配偶者と被相続人の両親が相続人になります。
(相続分は、配偶者2/3、両親が1/3です。)

両親や祖父母がすでに亡くなっている場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1を相続します。
兄弟姉妹の中で、すでに亡くなっている人がいた場合は、甥や姪が代襲して相続人になります。

このような場合には、相続人も多くなりますし、血縁関係も薄くなるため、遺産分割協議は全員の同意が必要であるため、非常に時間がかかったり、不動産などの分配方法を巡って紛争が長期化する恐れがあります。

また、子供のいない夫婦のうち、妻に兄弟がいない場合に、妻が先に死亡し、その後、夫が死亡すると、遺言のない場合は、妻の財産も全て夫の兄弟や甥・姪に相続されることになります。
つまり、妻が先祖から引き継いだ財産も、夫と共同で蓄えた財産も全て血のつながりのない夫の兄弟姉妹や姪・甥に相続されることになります。

このような場合に、兄弟姉妹、甥・姪には、遺留分がありませんので、遺言書で自由に財産を分配することができます。
したがって、自分の世話になった人や血縁者などに、遺言を書くことにより、自分の財産を自由に遺贈することができます。

この記事を書いた人:津田和之弁護士

photo神戸山手法律事務所で弁護士に従事する傍ら、関西学院大学 大学院司法研究科教授も務める。また、役職として、加古川市コンプライアンス法務アドバイザー (2013年4月~)、西宮市法務アドバイザー (2015年4月~)、兵庫県児童虐待対応専門アドバイザー (2012年6月~)、加古川市審理員 (2016年4月~)、稲美町審理員(2018年5月~)、三田市オンブズパーソン (2020年4月~)