労災について

労災(労働災害)とは?

労災

私たちが会社や工場で働いているときに、仕事が原因で、ケガや病気になることがあります。

例えば、

  • 高所など危険な場所で作業中に転落して大けがをした
  • 工場で作業中に機械に巻き込まれてケガをした
  • 他の作業員のミスでケガをした後遺障害を負った
  • 通勤途中に交通事故に遭ってケガをした
  • 仕事が忙しくて過重な労働により脳・心臓疾患を発症して死亡した(過労死)
  • 上司のパワハラでうつ病になった

このように、業務に起因するケガ、病気や死亡を「労働災害(労災)」といいます。
労災にあったときのために法律で「労働災害保険」という制度があり、被災労働者は、給付金を請求することができます。

労災の申請は本体、労働者がするもの。会社ではありません

労災認定の申請は、使用者ではなく、労働者または遺族が労基署長に行う必要があります。
実際には、企業が労働者に代行して手続をするケースが多いですが、あくまでも申請者は労働者であるということには注意が必要です。
したがって、使用者が労災申請に協力しない場合には、労働者のみで労基署に労災認定の申請をすることも可能です

労災保険でカバーし切れない損害はどうなる?

労災「労災保険」で補てんされない損害(慰謝料や逸失利益)については、 会社に対して損害賠償を請求することができます 

ただ、会社によっては、労災の発生を元請会社や労働基準監督署などに知られることを嫌がって労災保険申請手続などに協力しなかったり、労働者だけに責任があるかのように報告したりすることがあります。

また、労災のうち、過重な労働による脳・心臓疾患の発症やパワハラによるうつ病の発症などについて、会社が労災の申請を積極的に行うことはほとんどありません。

さらに、労災保険は、会社に落ち度がなくても、一定の給付金が被災労働者に対して給付されますが、他方で、 労災保険は、休業損害は平均給与の80%(特別給付金を含む)までしか給付を受けられない ほか、労災により、長期間入院を余儀なくされ、後遺障害が残っても、その精神的損害に対する慰謝料は、労災保険によっては補償されません。

そのため、労災保険でカバーされない損害、例えば、入通院の慰謝料や後遺障害の等級に応じた慰謝料や逸失利益などは、別途、会社に対して、民事上の損害賠償を請求する必要があります

そして、これらの労災でカバーされない損害については、 被災労働者自身が会社に請求しない限り、会社から支払われることはない といっても良いでしょう。

コラム:「労災保険給付に慰謝料が含まれない」ことは、意外と知られていません
損害賠償例えば、労働者が労災により死亡した場合は、死亡慰謝料は数千万円。
後遺障害が残った場合は、慰謝料は数百万円を超えるケースもあると思われます。
この慰謝料については、労災保険給付の対象とはならないため、労働者や遺族が使用者に対して別途請求する必要があります。
他方で、被災労働者は、会社側の非協力的な態度や被災労働者自身がこのような制度などについての十分な知識がないために、特に、会社に対する民事上の損害賠償をすることなく、泣き寝入りしていることが多いのが現状です。

会社の落ち度なら損害賠償を請求することは労働者の当然の権利

交通事故で死亡したり、後遺障害が残った場合に慰謝料を請求しない人はいませんし、それを請求しても非難されることはありません。
むしろ、当然の権利とさえいえます。これは労働災害でも同じではないでしょうか。

労災会社の落ち度により、労災事故に遭った場合も、労災保険による給付金及び民事上の損害賠償による補償を受けることは、被災労働者の当然の権利であるといえ、自分や家族の生活のためにも、権利を行使することに躊躇する必要はありません。

こんなときは弁護士に相談しましょう

  • 会社が労災に対して非協力的な態度を取った
  • 会社が損害賠償に応じようとしない

このようなときは被災労働者のみで対応することは難しく、弁護士に相談することをお勧めします。
とりわけ、死亡や後遺障害が残るようなケースには、専門家である弁護士に相談することが不可欠だと思います。

また、 労働者が過重な労働のあとで、うつ病で自殺したり、心臓や脳疾患で死亡した場合に、遺族の方が過労死ではないかと悩んだりしている場合にも、弁護士に相談することをおすすめします 

当事務所では、「まじめに生きている人の正当な権利を守る」をモットーに、被災労働者の立場に立って対応することを心がけています。

photo当事務所の弁護士は、

  1. 地方公務員の労災制度において、地方公務員災害補償基金の訴訟担当弁護士を務めていること
  2. 関西学院大学のロースクールで、労災保険制度を含む社会保障法や行政法の講義を担当していること
  3. 約20年間にわたって公務員としての勤務経験があること

など、理論と実践の両面で、労災問題に精通しています。

まずは、お気軽にお電話ください。

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