小野市福祉給付制度適正化条例の可決!!

先日、兵庫県小野市で、生活保護費や児童扶養手当をパチンコなどのギャンブルで浪費することを禁止し、市民に情報提供を求める「市福祉給付制度適正化条例」案が27日、市議会本会議で原案通りに可決、成立したとの報道がありました。

 

この施行の条例は4月1日だそうです。

条例では不正受給や常習的な浪費を見つけた場合、市への情報提供が「市民の責務」と記載されており、情報は警察OBら適正化推進員に調査させる方針のようです。

小野市の蓬莱市長は「責務という言葉がなければ(市民が)行動に移しにくい。警察OBは専門能力を持ち、犯罪捜査を行うわけではない」と説明しています。

 

この条例に対しては、兵庫県弁護士会などが反対していますが、市に寄せられた全国からの意見は賛成が多かった そうです。

 

しかし、私はこの条例には反対です。

確かに、生活保護費をギャンブルに使うこと自体、個人的には決していいことだとは思いませんが、生活保護費に何を使うかは、基本的には「個人の自由」だと思います。

 

そして、この条例の根底には、生活保護の受給者は、それ以外の者の状態よりも快適であってはならないという劣等処遇の考え方や生活保護受給者に対する差別や偏見があるといわざるをえないと思います。

 

もちろん、不正受給は犯罪行為であり、それを許さないというのは当然です。

しかし、生活保護受給者も、憲法上、個人として尊重されるべきであり、本来、個人の自由として許されるべき行為を公的機関が監視をするというのはプライバシーの侵害の恐れがあり、行き過ぎだと思います。

 

私は、この条例は憲法違反の可能性も高く、廃止されるべきだと思います。