夏の落雷対策(再論)

今年の夏も落雷による死亡事故が全国で起こっています。

「落雷対策」については、以前にこのブログで紹介したことがありますが、再度、紹介したいと思います。

 

皆さんは、雷と言えば、光や音が怖いというイメージしかないかも知れませんが、実際には、日本では落雷による年間約15名の死傷者が出ているのをご存じですか?

登山をする人は、雷の恐怖はよく知っていると思いますが、北アルプスなどの高地では遮るものもないため、過去に落雷により登山客に多くの死傷者が出た事故も発生しています。

 

また、法的にも、学校のスポーツ大会で、生徒が落雷で重傷を負った事故について、学校が落雷が近づいていなかったのに生徒を避難させなかったことが過失と認められ、損害賠償が認められた事件もあります。

 

では、雷に遭遇したときには、どのような対策をすればいいのでしょうか?

 

まず、緊急避難時の心得としては、つぎのようなことに注意が必要です。

 

樹木(小枝や葉も含めて)の4m以内に近づかないことです。木のそばへの避難は、自殺行為ですので、絶対に避けましょう。

 

雨が降っても、絶対に傘はささないことです。

 

釣り竿、ゴルフクラブなど長い物体は、素材に関わらず、体から離して地面に寝かせることです。

 

④ゴム長靴・ビニールレインコートを身に付けていても、少しも安全になりません。

 

⑤金属類は、そのままを身につけておいても雷を引き寄せないので、身につけた金属類に気を払うより、安全度の高い場所に一秒でも早く逃げることが大切です。

 

次に、避難先としては、最も安全なのは、鉄筋コンクリート建築物・戸建て住宅などの本格的木造建築物の内部に逃げ込むことです。

 

近くに建物がない場合は、高さ5~30mの物体(樹木、建物、ポール、電線、電柱)の保護範囲に入るとともに、その物体から、4m以上離れることです。(コンクリート電柱は、2m以上で十分です。)

 

また、周囲への落雷が激しく、逃げられない時は、その場で両足を揃えてしゃがみ、目を閉じ、指で両耳穴をふさぐのがいいと言われています。

これは、寝そべると、近くに雷が落ちた時に、地面を伝わる雷でケガをする可能性があるからです。

 

皆さん、夏場は急に天候が変わりやすく雷も多くなりますし、落雷は重大な事故につながることも多いので、本当に注意しましょう。