12月2015

確定日付とは

確定日付とは、文字通り、変更のできない確定した日付のことであり、その日にその証書(文書)が存在していたことを証明するものです。

 

確定日付は、通常、公証役場で付与されるもので、公証人が私書証書に日付のある印章(確定日付印)を押捺した場合のその日付をいいます。


文書は、その作成日付が重要な意味を持つことが少なくありません。

したがって、金銭消費貸借契約等の法律行為に関する文書や覚書等の特定の事実を証明する文書等が作成者等のいろいろな思惑から、その文書の作成の日付を実際の作成日より遡らせたりして、紛争になることがあります。

 

確定日付は、このような紛争の発生をあらかじめ防止する効果があります。

 

確定日付は記名押印のある私文書であれば利用できますが、これがよく使われるのは、贈与契約書です。

これは、相続税や贈与税の申告において、贈与の日付が問題になることがあるため、贈与日を証明するために使われます。

 

また、指名債権の譲渡の通知又は承諾は、確定日付のある証書をもってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができません(民法467条2項)。

このような文書には、公証人による確定日付を付しておくことが必要となります。

 

確定日付の手数料は一件700円です。

 

法的なトラブルでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

労災保険と打ち切り補償について

先日、労災認定を受け、国から労災保険の給付を受けている労働者について、使用者が一定の補償金を支払って解雇できるかが争われた訴訟についての最高裁判決がありました。

 

そこで、最高裁は「労働者が労災保険を受給していれば、使用者が療養補償をしていない場合でも雇用打ち切りの補償金を支払って解雇できる」との初めての判断をしました。

 

労働基準法では、業務上の傷病で療養中の労働者を原則、解雇できないと規定している一方で使用者側が療養補償を行い、療養開始後3年を経過しても治らなければ、平均賃金1200日分の打ち切り補償を支払い解雇できると定めています。

 

この規定は、使用者が労働者に対して直接、療養補償を行っている場合の規定であり、労災保険を受給中の労働者については、労基法の定めはないため、労災保険を療養補償を同質と見ることができるかが争点となっていました。

 

この点について、最高裁は、「労災保険の給付は使用者側の療養補償に代わるものとして実質的に給付されている」と指摘したうえで、労災保険と療養補償が同質視できるとして、打ち切り補償を行えば、解雇は可能と結論づけました。

 

私は、基本的には妥当でやむを得ない判決だと思います。

ただ、こうしたケースでも、労働者の復帰可能性などを無視した解雇の場合、解雇権乱用にあたる可能性があることはもちろんです。

 

不当解雇など労働契約上のトラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。