9月2015

無戸籍の子どもについて

子が出生した場合には,出生の届出をすることによって,その子が戸籍に記載されます。

「無戸籍児問題」とは,子の出生の届出をしなければならない方(注)が,何らかの理由によって出生の届出をしないために,戸籍に記載されない子が存在するという問題です。

 

戸籍は,法律上の親子関係を公証するものですから,出生届書には,法律上の親子関係のある父母を記載する必要があります。

子の父母が婚姻している場合には,夫を父,妻を母とする出生届書を提出すれば,出生の届出が受理され,子が戸籍に記載されます。

 

ここで,子の血縁上の父が夫とは別の男性である場合には,法律上の父と血縁上の父とが異なることになりますが,市区町村の戸籍窓口においては,出生した子の法律上の父が血縁上の父と同一か否かという実質的な審理はできませんから,血縁上の父を父とする出生届書を提出しても,出生の届出は受理されません。
「離婚後300日問題」といわれるものは,母が,元夫との離婚後300日以内に子を出産した場合には,その子は民法上元夫の子と推定されるため,子の血縁上の父と元夫とが異なるときであっても,原則として,元夫を父とする出生の届出しか受理されず,戸籍上も元夫の子として扱われることになるという問題,あるいは,このような戸籍上の扱いを避けるために,母が子の出生の届出をしないことによって,子が戸籍に記載されず無戸籍になっているという問題のことです。

 

そして、無戸籍の子どもの問題を解決するためには、元夫からの嫡出否認の手続、元夫に対する親子関係不存在確認の手続、実父に対する強制認知の手続などを家庭裁判所で行う必要があります。いずれも調停が前置されます。

 

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