5月2013

成年被後見人への選挙権付与について

先日、成年後見人が付いた人に選挙権を認める改正公職選挙法が、参院本会議で全会一致で可決、成立しました。

 

これにより、夏の参院選から成年後見人が付いた全国の約13万6400人に投票の道が開かれることになりました。

 

改正法は、成年後見人が付いた人は選挙権を失うとした公選法11条の規定を削除し、成年被後見人に一律に選挙権を認める一方で、不正投票防止のため、文字が書けない人に代わって候補者名を記入できる補助者を、投票所にいる市区町村職員らに限定することを義務づけています。

 

また、病院などで行われる不在者投票の際には、市区町村選管が選定した立会人を付けることなど、公正確保のための努力規定も盛り込んでいます。

 

さらに憲法改正のための国民投票についても同様に投票権を認めるため、国民投票法の規定を見直すことも明記されました。

 

成年被後見人の選挙権を巡っては、東京地裁が3月、公選法11条の規定を「違憲・無効」とする判決を出し、各党が規定の見直しを進めていました、これでこの問題は一応解決されたと言えるでしょう。

 

池井戸潤「銀行総務特命」

池井戸潤の「銀行総務特命」を読みました。

この作家は、「下町ロケット」で直木賞を受賞した作家で、最近は人気が出ています。

元銀行員ということで、銀行を舞台にした小説も多いですね。

 

この作品は、銀行内部の不祥事などを調査する銀行総務特命を主人公として事件の裏側を暴くとともに、それを巡る銀行内部の人間関係などを描いた作品です。

 

8つの短編で構成されており、読みやすいですし、とてもおもしろかったです。

 

最近、お薦めの作家ですね。

皆さんも一度読まれてはいかがでしょうか?

 

 

in 甲子園!!

土曜日に甲子園でタイガースと日ハム戦を観戦しました。

今回はライトスタンドではなく、1塁側アルプス席でした。

アルプス席は久しぶりでしたが、土曜日のナイターということで満員でした。

アルプスからの風景も久しぶりでしたが、甲子園は、どこから見ても本当に美しい球場だとつくづく思います。

 

試合は、阪神が2-1で9回に逆転サヨナラ勝ちでした!!

ただ、実は、8回裏で帰って、酒を飲みに行ったので、一番いい場面を見逃してしまいました。

残念です・・・。

 

勤務不良の社員の解雇

今日は、労働者の勤務態度が不良な場合に、使用者がその労働者を解雇することができるかについて考えてみたいと思います。

 

一般に、多くの企業では、就業規則において、「勤務態度が不良」を解雇事由として定めていることが多いと思われます。

問題は、その就業規則に規定に基づいて勤務態度が不良な労働者を解雇できるかということです。

 

裁判例では、労働者が出退勤時間を守らず、行き先や所要時間を告げずに外出したり、内容の説明もせず物品購入や接待の代金を請求したりした事案において、次のとおり判示しています。

 

「行状の数々は、その一つ一つを個別に取り上げる限り必ずしも重大な不都合といえないものの、これを全体として見た場合、組織として活動している会社にとって看過することのできない事柄である」として「仕事の能力が甚だ著しく劣るか、又は著しく職務に怠慢で担当業務をはたし得ないと認めたとき」に該当するというべきとして、解雇を有効としています。

 

このように、勤務不良で解雇が有効となるためには、労働者の勤務不良の積み重ねがなければ、解雇できないものと思われます。

 

使用者としては、労働者の勤務不良については、その都度、注意や指導を行い、その記録を保管して労働者の勤務不良の状況を明らかにできるようにしておくことも大切でしょう。

 

労働トラブルなどでお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

小林弘忠著「巣鴨プリズン」

小林弘忠の「巣鴨プリズン」を読みました。

この本は,東京裁判で,戦犯とされたA級,B級,C級の死刑囚と教誨師である花山信勝との交流を記述した本です。

 

戦犯の死刑に至るまでの葛藤と宗教家である花山氏との交流を事実や記録に基づいたドキュメンタリーです。

 

当時の世情や戦犯の心情などを描いたものとして,興味深く読みました。

東京裁判の本は,過去に何冊も読みましたが,裁判の後の死刑になる戦犯の姿ということでは,この本で,初めての事実に多く触れました。

 

興味のある方は読まれてはいかがでしょうか。

 

相続と限定承認

亡くなられた方の財産を相続する場合に,プラスの財産よりマイナスの財産が明らかに多い場合には、相続放棄をすればよいのですが、 どちらが多いかわからない場合があります。

 

今日は,この問題について考えてみたいと思います。

 

こうした場合に、相続した債務(マイナスの財産)を相続した積極財産(プラスの財産)から弁済し、債務超過の場合は相続人固有の財産で弁済する責任を負わない、というのが限定承認です。

 

清算の結果残余財産があれば、相続人に帰属することになります。

限定承認をする場合には、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に限定承認の申立てをしなければなりません。

 

この3ヶ月の期間は、一部の相続人が期間を経過していても、他の相続人について期間が満了していないかぎり、最後に期間の満了する者を基準でよいとされています。  

 

なお、共同相続の場合には、相続人全員の共同 でなければ限定承認の申述はできないことになっています。

つまり、相続人のうち1人でも反対する者がいれば、相続放棄するのがよいでしょう。

 

ただし、相続人の一部の人が相続放棄した場合には、その人は初めから相続人でなかったこと になりますから、この場合はその他の相続人全員で限定承認ができます。

 

限定承認など相続についてお悩みの方は,お気軽に当事務所までご相談ください。

 

沼田まほかる「九月が永遠に続けば」

沼田まほかるの「九月が永遠に続けば」を読みました。

この作家の本は初めて読みました。

この作品は、第5回ホラーサスペンス大賞を受賞した作品です。

またこの作家のデビュー作品ということですね。

 

ストーリーは、高校生の一人息子の失踪に始まり、別れた夫の娘の自殺や別れた夫の新しい妻の忌まわしい過去などが交錯しながら進んでいくという感じですね。

 

あまり、僕はホラー小説というのは、正直好きではありません。

この作品もおもしろいといえばおもしろいのですが、どうも僕にはよくわかりません。

 

興味のある方は読んでみてください。

 

大崎善生「将棋の子」

大崎善生作の「将棋の子」を読みました。

この作家は、長年、将棋連盟におり、将棋関係の雑誌の編集長などをしていたようです。

退職後は、作家活動に専念し、この作品で講談社のノンフィクション賞を受賞しました。

 

この作品は、将棋界の奨励会でプロ棋士を目指して格闘する若者を描いています。

天才少年と言われた少年がプロを目指してしのぎを削り、また夢破れて挫折した若者のその後の人生などをノンフィクションで描いています。

 

人生のすべてをかけて格闘し、挫折する姿は非情とも言えます。

 

当初、思ったよりもとてもおもしろく一気に読み終わりました。

皆さんにお勧めしますので、一度、読まれてはいかがでしょうか?

子どもの逸失利益の男女格差について

交通事故などで子どもに後遺障害が残った場合には,その後遺障害の等級に応じて将来の逸失利益が損が賠償の対象となります。

 

そして,子どもは,事故前の収入がありませんので,その逸失利益の算定は賃金センサスを用いることになります

ただ,その場合に,賃金センサスでは,男性と女性では平均賃金の金額が違っているため,男の子と女の子では賠償される逸失利益に差が生まれるのかという問題があります。

 

今日はこの問題について考えてみたいと思います。

 

平成22年賃金センサスの全年齢学歴計平均賃金は、男子が523万2000円・女子が345万9400円・男女計が466万7200円です。

 

この数字をそのまま逸失利益の算定にあてはめると、例えば、クルマに男の子と女の子が一緒に乗っていて、交通事故で亡くなったり同じ後遺障害が残っているときも、男女間格差が歴然とした数値で現れることになります。

 

この問題についての 現時点で最高裁のスタンスは、賃金センサスで男女間に平均賃金の格差が現れている事実は、現実の労働市場における実態を反映しているのだから、差が出るのはやむをえないという立場です。

 

ただ,この判例については,性による差別や女性の社会進出という点から多くの批判があります。

 

そこで、下級審では,女子の『年少者』については、将来選択できる職種領域の多様性を反映させて、女子のみの平均賃金でなく、男女計の平均賃金を採用する傾向が見受けられます。

 

ここでいう『年少者』の範囲については、少なくとも義務教育を受けている間はこれに含めてよいと考えるのが、いまの裁判実務の傾向のようです。

 

ただ,他方で,『年少者』女子についても女子と男子の異なった基礎収入をそのまま採用しても問題なしという裁判例が今なお存在しているのも事実です。

 

そういう点では,この論点はいまだ最高裁で完全決着ついていない問題の一つといえるでしょう。

 

交通事故などの法的トラブルでお悩みの方は,当事務所までお気軽にご相談ください。

 

佐藤正午作「ジャンプ」

佐藤正午の「ジャンプ」という小説を読みました。

 

この作家の小説は、初めてで、またあまり期待していなかったのですが、正直、とてもおもしろかったですね。

 

ストーリーは、ガールフレンドが突然失踪し、その失踪を男性が追っていくというものですが、その過程で明らかになる女性の「意志」と「心の葛藤」が描かれています。

 

ジャンルでは、サスペンスとも、ラブストーリーとも違うもので、なかなか難しいですね。

全く新しいジャンルなのかもしれません。

 

読み終わって感じたのは、大切なものが失われていくという「切なさ」と「時間」というものですね。

 

皆さんにお勧めしますので、一度、読まれてはいかがですか?