5月2012

内縁の妻と相続(内縁関係の法律問題②)

今日は、昨日に続いて内縁関係の法律問題の中から、内縁の妻の相続について考えたいと思います。

 

内縁関係とは、婚姻届は出していないが、事実上婚姻状態と同様の状態にある関係のことを指します。

例えば、本妻が死亡して、子供も成人したのちに、内縁関係にある女性と数十年にわたって生活をしていた場合に、夫が死亡した場合に、内縁の妻は夫の財産を相続できるのでしょうか。

 

このような場合には、本妻は死亡していることから、内縁の妻に相続権を認めても支障がないようにも思えます。

また、内縁の場合、婚姻に準ずるものとして、できる限り婚姻の法的効果を及ぼそうというのが判例の傾向であり、婚姻費用の分担義務や、離婚時の財産分与義務などは、内縁関係にも準用が認められています。

 

しかしながら、判例は、内縁の妻の相続権は認めていません。

相続人となる者は明確に判断できる必要があることが、その理由のひとつとしてあげられています。

 

では、内縁関係にあった夫が死亡した場合、内縁の妻が夫の財産を取得できる方法としては、 どのようなものが考えられるでしょうか。

 

まず、夫が生存中であれば、遺言を書いてもらう方法が考えられます。

この場合、遺言の内容を相続人の遺留分(一定の法定相続人に対して最低限度の取り分を保障する制度のことです)を侵害しないものとしておけば、後日のトラブル発生を未然に防止できるでしょう。

 

ただ、遺言は書き直すこともできるため、より確実な方法としては、夫と内縁の妻との間で死因贈与契約を締結し、それを公正証書にしておくこと、また不動産の場合は、公正証書による死因贈与契約とともに、死因贈与を原因とする所有権移転の仮登記をしておくことであり、こうしておけば、万全だと思います。

 

次に、夫が既に死亡している場合であっても、夫の相続人となる者が誰もいなければ、内縁の妻は特別縁故者として財産分与を請求できる可能性があります。

 

特別縁故者とは、(1)被相続人と生計を同じくしていた者、(2)被相続人の療養看護に努めた者、(3)その他被相続人と特別の縁故があった者-のいずれかに該当する場合のことをいいます(民法958条の3)。

内縁の妻は、通常、(1)に相当し、特別縁故者にあたる可能性が高いと思われます。

 

以上、内縁の妻には相続権はありませんが、一定の場合に夫の財産を取得できる余地は残されていることになります。

ただ、特別縁故者としての請求手続きにはかなりの時間と手間を要することを考えると、生前贈与や生前に遺言を書いてもらっておくことなどがより簡便な方法と言えるでしょう。

 

当事務所では、特に遺言作成や相続に力を入れており、弁護士があなたの立場に立って、迅速かつ適切に最も妥当と思われる解決策を提案させていただきます。

遺言作成や相続にお悩みの方は、どうぞ当事務所まで気軽にご相談ください。

法科大学院の学生募集停止

昨日の新聞記事で、明治学院大学が来年度から法科大学院の学生募集を停止し、5年後を目途に廃止するという記事がありました。

 

法科大学院の募集停止は、姫路独協大学、大宮法科大学院に続き3校目です。

このうち、大宮法科大学院は、桐蔭横浜大と統合するのに伴い募集を停止するということです。

 

このような動きの原因は、新司法試験の合格率の低い学校については、志願者数が減り続けていること、入試倍率や合格率が低い学校に対しては文科省が補助金をカットしたことなどによる経営悪化が原因と言われています。

 

司法制度改革で、2004年度にスタートした法科大学院については、当初は卒業生の7割が司法試験に合格し、司法試験の合格者は年間3千人と言われていたのが、現実には、司法試験の合格者は当初よりも大幅に少ない2千人で、合格率は2~3割にとどまっているという面があります。

他方で、弁護士の数が増加し、司法修習を終わった人の就職先がないという問題も出てきています。

また、司法修習生は、以前は国から司法修習中は給料がもらえたのですが、これが昨年から廃止されました。

 

このように、法曹を目指そうとすると、2年ないし3年間ロースクールに通う学費や生活費のうえに、司法試験に合格しても司法修習中の生活費も必要になるなど法曹資格を得るまでに莫大な経費がかかる一方で、法科大学院を出ても司法試験の合格率が低いこと、合格できても弁護士としての就職がないことなどにより、法科大学院の志望者が年々減少していることにつながっていると思われます。

 

これに対しては、そもそも司法試験合格者3千人が過大であったとか、当初より、法科大学院の数や定員が多すぎるという指摘もあります。

 

いずれにしても、法科大学院制度がスタートして約8年間経ったのですから、政府は、これまでの問題点や成果をきちんと検証して、法科大学院の定員や司法試験の合格者数について明確な方向性を出すべきだと思います。

 

今のようなどっちつかずの状態では、法科大学院の志望者が減少し、法曹へ優秀な人材が来なくなるという事態をますます招くのではないかと危惧します。

 

皆さんは、どのように考えますか?

 

 

 

 

 

 

 

比叡山の延暦寺

先日、日曜日に、県庁時代の友人と比叡山の山登りと延暦寺へのお参りに行きました。

 

JR比叡山坂本駅で降りて、日吉神社の横を通って比叡山の参道を登り、約2時間弱で延暦寺に着きました。

 

道は基本的に整備されていて、山道よりも登りやすかったですね。

 

延暦寺では、根本中堂にお参りして、身体健康と開運招福をお祈りしました。

根本中堂の「本尊」や1200年間絶えることにない言われている「不滅の法灯」を間近で見ると、厳かさと同時に、時の流れの大きさをいろいろと思い悩む人間の小ささを痛感しました。

 

本当に人の世は無常であること、思い悩んでも仕方がないという気持ちになりました。

 

なぜか、同時に、NHKの大河ドラマでは「平清盛」が放映されていますが、次のような「平家物語」の冒頭部分を思い出しました。

 

「祗園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。

娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらは(わ)す。

おごれる人も久しからず、 唯春の夜の夢のごとし。

たけき者も遂にはほろびぬ、 偏に風の前の塵に同じ。」

 

私は、この冒頭部分が昔から大好きです。

 

 

皆さんも、一度、延暦寺に登ってお参りされてはどうでしょうか?

 

 

佐藤正明「陽はまた昇る」

最近、新潮文庫から出ている佐藤正明の「陽はまた昇る」を読みました。

 

 

私は、活字中毒のところがあって、年間100冊以上小説を読んでいます。

これまで、このブログでは、読んだ本の紹介などはしていませんでしたが、これからは、いい本があれば紹介したいと思います。

 

この「陽はまた昇る」という本は、本の分野でいうとドキュメンタリーになると思います。

内容は、昭和から平成にかけての電機メーカーによる「VHS」と「ベータ」のビデオデッキの規格争いを描いた小説です。

 

若い人はご存じないかもしれませんが、ビデオデッキは、松下、日立、ビクターなどの「VHS」とソニーの「ベータ」の2つに分かれて、10年以上熾烈な規格争いをして、最終的には、VHSが勝利し、ソニーが提唱したベータは生産中止に追い込まれました。

 

この本では、VHSを作ったビクターの高野氏を中心に、VHSが世界基準になるまでの過程を描いています。

 

中でも、やはりビクターの高野氏の一企業の利益にとらわれないで、VHSを世界基準にするための互換性などの戦略や高野氏個人の人間的な魅力がなるほどと思わせるところが多かったです。

 

また、本の中では、松下の創業者の松下幸之助氏やソニーの創業者の井深氏や盛田氏も登場しており、これらの人物像も興味深かったですね。

 

ということで、600ページを超える大作ですが、この本をお薦めします。

 

これからも、少しずつ、お薦めの本も紹介したいと思います。

 

 

 

須磨区役所が新築移転!!

私は、神戸市須磨区で生まれ育ちました。

 

20代後半から今もずっと、須磨区の板宿に住んでいます。

板宿は、神戸市営地下鉄と山陽電車の駅があり、大きな商店街のある下町で、とても住みやすい町です。

 

この板宿にあった大黒小学校の跡地に須磨区役所が新築して移転し、5月7日に新庁舎がオープンしました。

大黒小学校は、阪神淡路大震災の直後に、避難場所だったことが思い出深いですね。

 

 

以前の須磨区役所は、中島町という妙法寺川沿いのところにあったのですが、相当老朽化が進んでいました。

新しい区役所は、ガラス張りで非常にきれいで、最新の設備が整っていて、とても利用しやすそうです。

 

何よりも私の家から3分ぐらいで行けるのが便利です。

 

これからも、須磨区に住み続けたいと思います。

 

須磨区にお住まいの方で、法的な問題にお悩みの方はどうぞお気軽に当事務所までご相談ください。

 

 

 

 

證誠神社の春祭り

私の住んでいるところの近くに證誠神社という神社があり、5月19日、20日に春祭りがありました。

 

多くの人で賑わっていましたが、以前に比べて露店の数が半分以下になっていて少しさみしいですね。

 

この神社は、須磨周辺の氏神で、私の実家からも歩いて10分ぐらいで、私の実家も先祖代々氏神として信仰しています。

須磨区周辺では、證誠神社というより「権現さん」と呼ばれて親しまれています。

 

この神社は、紀伊熊野の大神を勧請して、987年に創祀され、御祭神は、五十猛命(いそたけるのみこと)です。

神戸市内では、生田神社や長田神社とも並ぶ由緒ある神社です。

 

この神社の祭日には、必ず雨が降ると言われていますが、今回は天気が良かったですね。

 

ちなみに、お参りしたあとで、おみくじを引いたら、「大吉」でした!!

 

私は、この神社には何かあるときは必ず御参りするなど信仰しており、家だけでなく、当事務所の入り口の壁にもお札を祀っています。

 

 

皆さんも、板宿の近くに来られた際は、須磨の権現さんに御参りください。

 

婚約破棄に伴う損害賠償請求

少し前に、芸能人が同時に二人の女性に対して結婚を申し込むなどの二股交際していたことが話題となっていました。

 

これとは少し異なりますが、結納を済まして結婚式も予約し、招待状も発送した時点で、突然、相手方から結婚できないと言われたケースの場合に、どのような請求ができるでしょうか?

 

今日は、このような婚約破棄に伴う損害賠償について考えたいと思います。

 

まず、結論から言うと、このような場合、相手方に対して、結婚式場の前金や解約違約金を請求できる可能性は高いと考えられます。

また、結納金も原則返還してもらえます。

 

結婚するとさまざまな義務を負いますが、婚姻届を出す前でも、「婚約」していればその地位に一定の保護が与えられます。

ただ、「婚約」とは文字通り結婚の約束ですが、「結婚しよう」と口に出してもその意味は人によっていろいろです。

 

実務的には式場を予約したか、結納は済んだか、友人や親などの第三者に婚約者として紹介していたかなどの外形的な事実から婚約の成立を判断していきます。

婚約が成立すると、一方が正当な理由なく婚約を破棄した場合に損害賠償の問題が生じます。

 

上記のケースのように、結納を済ませて結婚式場の招待状も発送している場合は、婚約が成立していることは間違いないため、婚約を破棄する正当な理由がない限り、相手方に対して損害賠償を請求することができるでしょう。

なお、このような場合に、他に好きな人ができたいうのは、法的には正当な理由とはなりません。

 

損害賠償が請求できるのは、結婚式場の前金や解約違約金などの出費です。

 

では慰謝料はどうでしょうか。

心のつらさはお金にかえられません。それでもこれはひどすぎるからせめてお金で認めてあげよう、これが慰謝料です。

妊娠した女性が出産直前に婚約破棄されるようなケースはまさに慰謝料が問題になる事案です。

 

上記のケースでも、一定期間付き合って、直前で婚約破棄される苦痛も損害ですから、少ないながらも慰謝料が認められる可能性はあると思われます。

 

なお、結納金は、一般に結婚が成立することを前提として交付されているものですから、婚約が解消された場合には、原則返還してもらえます。

 

 

法的なトラブルでお悩みの方は、一人で悩まずに当事務所までお気軽にご相談ください。

東京からの訪問者!

先日、東京から大学のサークルの後輩が当事務所を訪ねてきました。

 

私は、同志社大学で「うるまライオンズ」という野球サークルに加入していました。

 

このサークルは、現在も存在しており、毎年、OB会を開催し、一昨年は、サークルの30周年の記念パーティを開催するなど、伝統のあるサークルです。

恐らく、サークルのOBやOGは、300名を超えると思います。

 

 

OBのつながりも強く、以前は、年数回程度、OBによる野球やキャンプ、スキーなどにも行っていました。

現在も、東京と京都にOBによる野球チームがあり、またOBが上京した際には、有志が集まるなど、結束の強い仲間ですね。

 

今回、当事務所を訪問した後輩は、私より5~6ぐらい学年が下ですので、一緒に大学時代に野球をしたことはないのですが、OB会や旅行などで知り合い、その後、仲良くしている後輩です。

 

現在、東芝でテレビ事業の責任者をしているようです。

皆さん、テレビは東芝のレグザを買ってやってください。

 

ということで、私にとっては、このサークルは学生時代の思い出であるとともに、今も続く仲間との交流の場であり、これからも大切にしていきたいと思います。

無料法律相談会

神戸山手法律事務所では、5月27日(日)に無料法律相談会を開催します!

 

時間は、12時~17時の間です。

相談は1組あたり45分程度で、5組を予定しています。

 

場所は、神戸山手法律事務所(JR神戸駅から北へ徒歩3分、湊川神社すぐ前)の相談室で行います。

 

 

内容は、借金、離婚、交通事故、相続・離婚、労働問題などの法的トラブルについて、当事務所の弁護士が個別面談による法律相談を行います。

 

相談料は無料です。

 

完全予約制ですので、希望される方は事前に当事務所まで電話(078-335-5122)で申込みください。

 

基本的には先着順(5組)としますので、希望者多数の場合はご容赦ください。

 

弁護士による個別無料相談ですので、法的なトラブルでお悩みの方は、どうぞ安心してお申込みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

キッチンキャビネット

先日、友人の佐賀県唐津支部の吉野弁護士から、開業祝いにキッチンキャビネットをいただきました。

 

吉野弁護士は、私とは、関学のローや司法修習でも一緒に勉強??した仲間です。

また、卒業後も、神戸、福岡、沖縄などで一緒に飲んだり、飲んだり、飲んだりする仲間です。

 

これまで、ポットや湯飲みなどは、スチールの棚に置いていましたが、正直、あまり整理ができていませんでした。

このキッチンキャビネットのおかげで、非常に整理され、事務所の中がとてもすっきりしたように思えます。

 

本当にありがとうございました。

 

またゆっくり飲みましょう!!

イーヤ! サーサ!!