自己破産をした場合の影響について

一般の方は、自己破産に対して非常に暗いイメージを持っているのが通常です。
自己破産をすると戸籍に記載されてしまうのではないか、公民権が剥奪されてしまうのではないか、子供の進学に悪影響が生じるのではないかなど、自己破産に対してマイナスのイメージを持っています。
しかし、自己破産をしても戸籍に記載されることはありませんし、選挙権も被選挙権もなくなりません。もちろん、家族の生活や子供の進学に影響を与えることはありません。
 
また、自己破産をしても会社を辞める必要はなく、これは公務員であっても同様です。
ただし、すでに裁判を起こされて判決などを取られていると、債権者からの給与の差押えされる可能性があり、その場合は勤務先に借金を滞納している事実が知られてしまいます。
そういった場合は、会社に居づらくなって退職せざるを得ない場合も中にはあるようです。
 
自己破産をすると債権者が自宅に押しかけてくるとか、家財道具にベタベタと差押えの赤紙が張られてしまうというイメージをお持ちの方も多いですが、実際にはそういうことはありません。
といいますのも、債権者は自己破産の申し立てによって取立行為が禁止されますし、債務者の生活に欠くことができない家財道具は法律により差押えが禁止されているからです。
 
では、自己破産による実際の不利益には何があるのでしょうか。
 
まず、第一は、破産情報が信用情報機関に登録されることです。
一般的にブラックリストといわれているものです。
これにより、破産者本人は当然として、同居の家族がクレジットカードをつくることができず、クレジットを利用することができなくなります。
また、概ね10年ぐらいは、ローン等を組むこともできないと言われています。
 
しかし、信用情報機関へは3ヶ月ほどの延滞でも登録されるので、長期に延滞している人は自己破産しなくてもすでに登録されている可能性が高いと思われます。
 
自己破産をすると氏名や住所等が官報に掲載されます。
ただ、一般の方が官報を見ることはまずありませんので、破産をしたこと自体知られる心配はあまりないと思います。
 
また、自己破産をして免責を得ると、その後7年間は自己破産することができなくなります。
 
アパート・マンションや借家などの賃借人、借地人が自己破産をした場合には、賃貸人から追い出されてしまうのではないかとの不安を抱いている方もいらっしゃると思います。
以前は、破産が賃貸借契約の解除事由になっていましたが、民法の改正によりこの規定は削除されました。よって、現在では自己破産をしても家賃を滞納していない限り、退去させられることはありません。
 
自己破産をするとさまざまな資格制限があります。たとえば、弁護士・司法書士・税理士などの資格を失うことになったり、会社の役員の資格を失うなどです。
また、保険の外交員や証券外交員など、他人の財産を預かり、または管理する業務を一定の資格の下に行っている場合には、自己破産によってその業務を禁止される場合があります。
ただし、この資格制限も免責決定と同時に復権するので、自己破産をしたからといって永久に資格制限がされるわけではありません。