アカデミック・ハラスメント(アカハラ)

皆さんは、「アカデミック・ハラスメント」という言葉を聞いたことがありますか?

アカデミック・ハラスメント(アカハラ)とは、広くは学校や研究機関におけるいじめや嫌がらせ全般を指しますが、とくに最近はもう少し狭い意味で捉えられ、教育や研究の場における権力を利用した嫌がらせを指し、それによって個人の正当な権利である研究・就学の機会が奪われることをいいます。

では、どのような行為がアカハラに該当するのでしょうか。

いくつか例をあげると、教授など上位の教員が下位の教員や学生に対して、(1)研究テーマを与えない、(2)自主的研究を認めない、(3)研究の妨害をする、(4)研究成果を奪う、(5)学会や論文などで研究成果を発表することを禁じたり妨害したりする、(6)教育・研究に無関係の雑務を強要する、(7)卒業や進学、昇任などを妨害する、(8)指導を拒否する、(9)侮辱的な言動を行う、などがあります。

アカハラへの対応方法としては、学内の相談窓口に相談するというのが考えられます。

最近はどこの大学でも、パワハラ、セクハラと同じようにアカハラについても相談窓口を設けるなど、きちんとした対応を取っています。

相談しても秘密は守られると思いますので安心してください。

また、アカハラをした教員の法的責任はどのようになるのでしょうか。

アカハラは、教員や学生の研究を行う権利や教育を受ける権利を侵害する行為であり、不法行為(民法709条)に該当するものとして、それによって発生した損害(経済的損害、精神的損害を問わない)を賠償する責任が生じます。

この場合、アカハラを行った本人に加えて、使用者である大学も損害を賠償する責任を負うことがあります(民法715条)。

さらに、アカハラによる契約上の義務違反として、生徒が教員から指導拒否を受けた場合、生徒は大学に対して教育を提供するよう求めることができ、また、生じた損害の賠償を求めることができます。

他方、指導拒否を行った教員については、大学から教育を行う義務の履行を求められるとともに、場合によっては、雇用契約あるいは委任契約を解消されることも考えられます。

アカハラは、力関係を悪用した非常に陰湿で卑劣な行為だと思います。

大学の内部できちんとした対応を取ってもらえない場合には、弁護士などの法的な専門家に相談することをお勧めします。