交通事故と無償同乗(好意同乗)

無償同乗(好意同乗)とは、友人や上司・部下、恋人など、緊密な関係にある人の運転する自動車に同乗中に運転者の過失によって事故にあった場合、その運転者への賠償額が、無償同乗(好意同乗)であるが故に減額されるかという問題です。
 
判例は、原則として、無償同乗自体を理由として減額はしないという姿勢です。
 
ただし、同乗した被害者にも事故についての責任の一端がある場合には、減額されることがあります。過失相殺と似たような公平の原理に基づくものでしょう。
 
具体的には、例えば①運転者に対して、スピード違反などを指示し、煽り、または黙認していた場合、②運転者が飲酒していたことを知り、または知り得た場合、③運転者が疲れていることを知っていた場合、④深夜など運転者が寝不足であることを知っていた場合、⑤同乗者がシートベルトをしていなかった場合などがこれにあたります。
 
もっとも、これらの事情があっても、その事情が実際の事故と無関係である場合には、損害額は減額されません。